「前代未聞の“大量殺人”なのかもしれません」 事件記者がこう慨嘆するのは、神奈川県横浜市にある大口病院で起きた「点滴連続中毒死事件」のこと。全国紙社会部記者が言う。
「9月20日の明け方、同病院に入院していた八巻信雄さん(88)の心拍数が低下しているのを看護師が発見。午前4時55分、死亡が確認されました。当初は自然死かと思われましたが、八巻さんの点滴に異物が混入された痕跡を看護師が見つけ、警察に通報。捜査の結果、死因は点滴に“界面活性剤”が混入したことによる中毒死で、意図的な殺人であるとの疑いが出てきたんです」
その後の調べで、同月18日に亡くなった西川惣蔵さん(88)も同様に“界面活性剤”による中毒死と判明。2人はともに、終末医療を専門とする“4階”に入院しており、同一犯の可能性が浮上したのだ。そればかりでない。
「今年の7月以降、4階では48人が死亡。終末医療といっても、あまりに不自然な怪死が続くため、関係者の間では“呪われた4階”と呼ばれていました」(前同) 同院では、それ以外も、「今年4月、何者かによって、看護師のエプロンが切り裂かれる事件が発覚。続く6月には、医師の机からカルテの抜き取りが発生。そして8月には、看護師が口にしようとしたペットボトルに異物が混入され、騒動となっています」(同)
八巻さんの死去後、警察は106人と大がかりなチームを組んで、捜査を開始したが、発覚後、連続死や不審な事件がストップ。犯人探しは難航。「今回の事件と類似性が指摘されているのが、2000年に20人が亡くなった、仙台の“筋弛緩剤点滴事件”。ただ、今回と異なるのは、事件発覚後も犯行が続いていたことです。仙台の事件では、守大助准看護師(現受刑者)が筋弛緩剤の空アンプルを捨てに廃棄小屋へ行った際、私服警官に呼び止められ、あっけなく逮捕されています」(前出の事件記者)
最近は、介護施設での“突き落とし”や虐待、病院や施設での事件が相次ぐが、「今年7月に発生した相模原障害者施設殺傷事件では、被疑者は“障害者の安楽死を国が認めてくれないので、自分がやるしかないと思った”と語っているんです。大口病院の犯人も、この発言に感化された可能性も指摘されています」(前同)
今はただ、一刻も早い事件の真相究明と、被害者の冥福を祈りたい。
横浜「大口病院殺人事件」の深い闇
2016.10.13 14:00
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