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時代はまさに、「個人で電力を賄う」という方向に動いている。
「自家発電など微々たるもの」という概念はすでに昔のものになり、今や自家発電どころか「個人発電」が常識になりつつある。そうしたことを念頭に置いた製品も、どんどん開発されている。
今回は我が国日本の地理に合致した製品をご紹介しよう。
■ バッグに収まる水力発電装置
クラウドファンディングサイト『Indiegogo』で、このようなものが出展されていた。
携帯型水力発電装置『Estream』である。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=5Ktui4bEElk]
使わない時は筒状に収納できるこのEstream、蓋を開けて広げるとプロペラが出現する。それを丸ごと水流の中に入れてしまうのだ。
上の動画の中では、カヤックに取り付けて水流を作るということをしている。だが我が国において、そうした工夫は不必要だろう。
たとえば、東南アジアを流れるメコン川は川幅が広く、流れが非常に緩やかだ。そうした場所で急な水流を起こすことは難しいが、日本の川はいずれも流れが速い。これは日本の国土が火山帯を中心にしているからこその地形だが、ともかくこのEstreamは日本の地理事情と極めて相性が良い。
この製品はロサンゼルスの企業が作ったもので、「日本を意識して開発した」という意図はまったくないはずだ。偶然とは、じつに不思議なものである。
■ いざという時の「命綱」
Estreamのバッテリー容量は6,400mAhで、満充電までは4.5時間かかるという。
6,400mAhは、アウトドアにおいても充分なキャパシティーだ。もしこれが災害発生時の避難生活の場合でも、「自然エネルギーで電力を賄える」ということは大変ありがたい。東日本大震災や熊本地震の時も、被災者へ提供する電力の確保が議題に上がった。