パース・スピリットが初の豪州国内王者! 連続アップセットでNRC制す

| ラグビーリパブリック

 発足から3季目となったオーストラリア国内プロリーグのNRCは、10月22日にNSWカントリー・イーグルス×パース・スピリットの決勝がおこなわれ、レギュラーシーズン3位のパース・スピリットが準決勝に続きアウェイでアップセット、20-16で初の王者に輝いた。

 試合会場はレギュラーシーズン1位のNSWカントリー・イーグルスのホーム、シドニーから北に約400km、人口約6万人のタムワース(Tamworth)という町でおこなわれた。決勝の舞台となったタムワース・ラグビーパークでは、各チームのスターティングメンバーが一人ずつアナウンスされピッチに登場するなど、スモークも使った演出も施されたが、国歌斉唱では伴奏の音が流れず、選手たちが失笑しながらアカペラで歌い、キックオフを迎えた。

 試合はここでもNRCならではといった様子で、両者PGを選択せず、ボールを動かしトライを狙う展開。スーパーラグビー、ウェスタン・フォースのCTBコンビであったカイル・ゴッドウィン(イーグルス)、ベン・タプアイ(スピリット)が、それぞれ12番を背負い対面として激しくぶつかると、イーグルスPRパディ・ライアン(ワラターズ)、スピリットPRペック・コーワン(フォース)といった、オーストラリア代表キャップホルダーたちが機動力を発揮。密集でボールを前方へ運び、ディフェンスでもしぶとさを見せるなど、スクラムのみならず存在を示した。

 最初に得点が動いたのは開始から30分が経過した時。スピリットのFBルーク・モラハン(フォース)が自陣22m付近で相手キックのフィールディングからカウンター、一気に敵陣22m付近まで駆け上がると、短いキックをゴール前に転がし、それをイーグルスのFBアンドリュー・ケラウェイ(ワラターズ)がボールのバウンドに嫌われファンブル、走りこんだモラハンがそれを拾い、このゲーム最初のトライが生まれた(ゴールキック失敗、6-0/NRCでは1トライ=6点)。

 その直後、33分には、スピリットのPRジャーメイン・アインズリー(フォース)が力強い走りでディフェンスを振りほどきゴール前に迫ると、そのラックから素早く出てきたボールを最後はSHライアン・ローレンス(フォース)が左隅にトライ、追加点を挙げた。

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