天才テリー伊藤対談「大村崑」(2)収入よりも舞台を選んだんですね!

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天才テリー伊藤対談「大村崑」(2)収入よりも舞台を選んだんですね!

テリー 崑ちゃんは、小さい頃から芸の世界へ行きたいと考えていたんですか?

大村 そうそう、もともとうちの親父が、ええとこのおっさんやのに、おもしろい人でね。みんなから寄付を集めて祭の櫓を作ってその上で踊ってみたり、役者さんから衣装を借りて仮装してみたり、みたいなことが好きな人だったんですよ。僕を肩車して、神戸の繁華街・新開地に連れて行ってくれたりしてね。

テリー なるほど。そんなお父さんのもとで育ったから、芸心みたいなものが自然と養われていたんですね。

大村 で、高校を卒業したあと、芸能界を目指すために神戸のキャバレーでボーイを始めたんです。その店にいてたら、芸能人がいっぱい来るって聞いていましたからね。

テリー 実際、どうだったんですか?

大村 ホントにいろいろ来ましたよ。美空ひばりさん、江利チエミさん、雪村いづみさん、力道山とか。

テリー すごい! 当時の大スターばかりじゃないですか。

大村 それで、そのキャバレーで司会の仕事をするようになって、そのうち雪村いづみさんのマネージャーと親しくなるんですよ。その人に「プロの司会者になりたいんです」って頼んだら、名司会者の大久保怜さんを紹介してもらって、弟子入りすることになりました。そこで師匠が「大久保」の「大」と僕の本名の「岡村」の「村」をくっつけて、「大村崑」という芸名を考えてくれましてね。

テリー へぇ~、「崑」というのも珍しいですね?

大村 僕も最初はおかしな名前だと思って、「先生、崑だけですか? 崑助とか崑太とか、何か下に付けたほうがいいんじゃないですか?」って聞いたら、「バカ。アリナミンとかビタミンとか、最後に『ン』が付いてると、人に覚えてもらいやすいんだ」と。今にして思えば、いい名前を付けてもらったと思います。

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