ハーバード大学にある木の切り株につくられた、くまのプーさんの家
2021.09.02 08:51
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カラパイア
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木の切り株の下に作られたプーさんの家には、鮮やかな色のちっちゃなドアがついている。これはハーバード大学構内に何十年もずっとあるが、その歴史は込み入っていて、必ずしも明るい話ばかりではない。
だが、この家を見るためにハーバード大の一角を訪れる価値はある。ただし、屈み込んで下のほうを覗き込まなくてはならないが。
プーさんは広大な森の住民だが、その住まいは必ずしも森の中だけだったわけではない。10年前、ラビットとピグレットは半マイル(800メートル)以内のところにあった木の根元にあるリスサイズの家に住んでいた。
大人なら、なにかを落としたり、靴紐を結ぶのに屈んだりしたときでないと、気がつかないような場所だ。鮮やかな色のドアを見つけるのは、たいては子どもたちだ。きしむドアを開けると、ちょっと湿っぽくてクモの巣のような広間があらわれる。
残念ながら、ラビットやピグレットが出てくることはなく、中には誰もいないようだ。おそらく彼らはプーさんの家を訪ねて、たっぷりハチミツをたらしたお茶を飲んでいたか、暗くてふわふわした奥の部屋で、まったりしていたのかもしれない。
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でも、こうした木はずいぶん前に切り倒されて、その切り株は鮮やかな色の椅子や、新入生が日光浴する腰掛になっていた。プーさんの家だけが残っていたが、ハーバードサイエンスセンターの外壁のセメントをはがす2012年の改修工事のときに、その木も切り倒された。
しばらく、切り株がそのまま放置され、周囲に工事フェンスがはりめぐらされて立ち入りが禁止された。プーさんの家のドアもなくなり、でこぼこした木の根の間がすかすかしたただの木の洞になってしまった。