豪華キャスト勢揃い?嵐・相葉雅紀の新月9に込められた”フジの思惑”

豪華キャスト勢揃い?嵐・相葉雅紀の新月9に込められた”フジの思惑”

 往年の視聴率3冠王がいよいよ本気を出す? 嵐・相葉雅紀(34)主演の新月9ドラマ『貴族探偵』(フジテレビ系、以下同)のキャストが2月9日に発表された。主演の相葉雅紀を盛りたてる背景には、ジャニーズ事務所との関係を再構築したいフジテレビの思惑が透けて見える。

■やればできる?『貴族探偵』に豪華キャスト揃い踏み

 月9枠30周年を記念し、相葉主演で展開される『貴族探偵』。小説家・麻耶雄嵩氏(47)の同名人気シリーズを原作とし、4月から放送がスタートする。フジテレビ公式サイト内で10日、同ドラマの紹介ページもアップされた。

 キャストはジャニーズ御用達の武井咲(23)を筆頭に生瀬勝久(56)や井川遥(40)、滝藤賢一(40)、中山美穂(46)、仲間由紀恵(37)、松重豊(54)らが集結。中でも、脇役に実力派を揃えた印象を受ける。

 また相葉自身も月9で実績がある。主人公・倉田健太を演じた2015年放送のドラマ『ようこそ、わが家へ』は、全話平均視聴率12.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)をマーク。最終話では全話最高の平均視聴率15.0%を叩き出した。

 しかしその一方で、現在放送中の『突然ですが、明日結婚します』は全3話の平均視聴率が7.6%、第2話では最低6.9%とふるわない。

「『貴族探偵』は3月から撮影に入るようで、順調な滑り出し。キャスト集めに苦労した『明日婚』は大惨敗の気配だが問題はないでしょう。というのも、低迷が続けば『貴族探偵』は、10%超えしただけで視聴率がV字回復したように印象づけられる。いわば『明日婚』を相葉の引き立て役にできるでしょう」(芸能関係者)

 最近の月9ドラマは、『明日婚』のみならず、いずれも平均視聴率1ケタの常連組。視聴者の信頼も失っているだけに、相葉ドラマもひとまず様子見となりそうだ。

「視聴率低迷の原因は、脚本と演出。いくらキャストが良くても活かすことができていないのが現状。初回でよほどのインパクトを与えないと厳しいでしょう。こればっかりはジャニーズブランドでも限界がある。それに相葉は、『NHK紅白歌合戦』でもズタボロだった。泣きっ面に蜂とならないか心配」(前出・芸能関係者)

 だが同枠30周年を飾るフジとしては、是が非でも数字を取りたいところだろう。そして見据える先は、今春の成功だけに留まらないかもしれない。

「表向きの狙いは、福山雅治(48)主演の『ガリレオ』に続く人気ミステリーの開拓。ヒットすれば続編を作りやすいジャンルですし、月9のネタ不足解消に一役買うでしょう。そして裏の狙いはジャニーズとの関係構築。SMAPに代わるジャニーズのトップグループである嵐をお台場に縛りつけ、将来的に第2の『SMAP×SMAP』を作りたいのでしょうね。つまりは、木村拓哉(44)の月9ドラマから『スマスマ』へつながるかつての黄金リレーを嵐で再実現し、スポンサーの信頼を回復したいのでは」(前同)

 フジが4月に満を持して送り出す『貴族探偵』。第1話の放送に向けて徐々に盛り上がっていきそうだ。そのかたわらで、『明日婚』で視聴率を稼ぐモチベーションが残っていれば良いのだが。

文・海保真一(かいほ・しんいち)
※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。
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