一方、ISSの開発は、1988年9月に締結された日米欧の政府間協定により着手された。'98年にはロシア、スウェーデン、スイスを加え「国際宇宙ステーション協定」が署名され、現在のISS計画参加国は、日米露、カナダ、欧州宇宙機関(ESA)加盟の各国(ベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ノルウェー、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリス)の15カ国。これとは別に、ブラジル宇宙機関がアメリカと二国間協定を結んで参加し、イタリア宇宙機関はESAのほかNASA(アメリカ航空宇宙局)との直接契約で多目的補給モジュールを開発している。
中国は、このISSの参加を打診したことがあるとは発言しているものの、実現はしていないといい、やはり、あくまで単独での宇宙開発を目指したい姿勢が垣間見える。
「ISSは2024年まで運用するが、それ以降は未定です。そのため、中国の宇宙ステーションが'22年に予定通り完成すれば、'24年以降は計画通り“世界で唯一”の立場を勝ち取れる。これに加えて中国は昨年、南シナ海の海南島に新たに建設した文昌衛星発射場から、新型ロケットの『長征7号』を打ち上げている。このロケットの歩みはいばらの道だったとされ、失敗を繰り返す中、1996年には宇宙開発史上最悪とされる大事故を起こした。しかし、それでもめげずに国費を投入して数多くの人工衛星や有人宇宙船を打ち上げ続けてきたのです」(前出・サイエンスライター)
『長征7号』は順調に飛行し、搭載していた新型有人宇宙船の試験機など、合計6機の人工衛星を軌道投入。試験機はその翌日にゴビ砂漠へ着陸し、成功を収めたという。
「つまり中国は『長征7号』の発射において、南シナ海の新しい発射場、新型ロケットと宇宙船の開発と、三つの課題をクリアしたということになる」(同)
その状況に科学技術関連記者はこう語る。
「中国の宇宙開発については、軍事転用されると不安視する見方も根強い。ロケットや宇宙船の誘導技術は弾道ミサイルなどの開発にも生かせるのです。中国には、こうした先端技術を自国の安全保障面でも利用しようとの狙いもある上、通信衛星などは世界の経済活動を妨害し、マーケットを大混乱に陥れようとするものだという見方もある。
トランプ大統領へ宣戦布告 中国で加速する対米国「第2のスターウォーズ計画」(2)
2017.02.12 14:00
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