英雄がまたひとり… 元豪州代表LOのヴィッカーマン氏、37歳で死去

| ラグビーリパブリック

 偉大な若きラグビーマンがまたひとり、この世を去った。オーストラリアラグビー協会は19日、同国代表としてワールドカップ3大会を含むテストマッチ63試合でプレーし、ブランビーズやワラターズでも活躍したダン・ヴィッカーマン氏が、前日夜にシドニーの自宅で亡くなったと発表した。37歳だった。死因は明らかにされていない。

 今月は、元南アフリカ代表主将のユースト・ファンデルヴェストハイゼン氏(享年45)と、元ニュージーランド代表のシオネ・ラウアキ氏(享年35)も亡くなっており、訃報が続いた。

 オーストラリアラグビー協会のビル・プルバーCEOは、「ダンはいくつもの怪我を負いながらも素晴らしい国際的なラグビーキャリアを築いた、妥協しない選手だった。そして、フィールドを離れても非常に愛される性格の持ち主だった」と故人をしのび、祈りをささげた。

 ヴィッカーマン氏は南アフリカのケープタウンで生まれ、21歳のときにオーストラリアへ移住。身長204センチ、体重119キロと恵まれた体で活躍し、世界で最もタフなロックのひとりと呼ばれた。

 2007年のワールドカップでプレーしたあと、インターナショナルキャリアを一時中断してイギリスのケンブリッジ大学に留学し、土地経済学の学位を取得。その間、伝統あるバーシティマッチ(オックスフォード大学との定期戦)に出場し、プレミアシップのノーサンプトン・セインツでもプレーした。

 オーストラリアに帰国後、同国代表にも復帰して2011年のワールドカップメンバーに選ばれ、同大会の準決勝、対ニュージーランド戦がヴィッカーマン氏にとって最後のテストマッチとなった。

 2012年に右脚の疲労骨折で引退を余儀なくされ、その後は不動産および開発産業で働き、昨年までシドニー大学ラグビークラブのコーチなどもしていた。

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