ヨーロッパ最南端に位置し周囲をほぼ大西洋に囲まれた海産物が豊富なポルトガル。
ここに来れば、今も現存している多くの歴史的建造物に出会え街歩きをしているだけでひと時代前にタイムスリップしてしまったかのような感覚を味わえます。
また、比較的一年中あたたかい気候の元暮らしている住民たちは皆陽気でお喋りな人ばかりなので、街の至る所で笑い声に包まれた井戸端会議を目撃することができ、風情が溢れた旅を満喫できる魅力的な旅行先と言えるでしょう。
そんな明るく穏やかなポルトガルの首都リスボンの旧市街地に、近年までリスボン内で最も廃れた地域だったという「ムラリア」という場所があります。
この「ムラリア」という地域は、以前「湿気のこもった路地(ポルトガル語ではベオス)・老朽化した建築物・軽犯罪多発地区」として知られていた為、若者が寄り付かなくなってしまっていた時期がありました。
そんなリスボンの姿を目の当たりにしたスコットランド出身のアーティスト、カミーラ・ワトソンは、地域活性化プロジェクト”garary「BECO DAS FARINHAS」”(街角ギャラリー)を立ち上げました。
急速に変化する現代社会の中で今も昔も変わらずにそこに住み続けて地域のコミュニティーを紡ぎ続ける、地元住民の素朴な姿を作品にして路地に飾る、という内容です。