南仏、コート・ダジュール地方といえばニースやカンヌが有名ですが、他にも魅力ある小さな街々が点在しています。
そのひとつがヴァンス。この地に降り注ぐ柔らかな日差しは、マティスやシャガールなど、数々の画家たちに愛されてきました。
現代アートが楽しめる中世の村として人気のサン・ポール・ド・ヴァンスから近いので、それぞれに異なる魅力をもつ2つの街をあわせて訪れてはいかがでしょうか。
ヴァンスも南仏らしい中世の街ですが、エズやサン・ポール・ド・ヴァンスといった有名どころに比べると、あまり観光地化されておらず、地元の人々の生活の匂いが感じられます。
ヴァンスの旧市街は、ぐるりと城壁に囲まれた中世都市。13世紀に築かれた城門をくぐると、たっぷりと水をたたえた泉が迎えてくれます。
その先には、パステルカラーの建物に囲まれたカフェのテラス席。暖かい日差しが優しい陰影を作り、人々が昼下がりのティータイムを楽しんでいます。
「これぞ南仏!」といった風景に、たちどころに魅了されてしまうはず。
ヴァンスには、太古の時代から人々が暮らしていた痕跡があり、4世紀からは司教座が置かれました。そんな誇り高い歴史を持ちながらも、この街の風景には、どこかほっとするような素朴さがあります。