朝鮮戦争時に劣勢の北朝鮮軍を助け、大量の義勇兵を送り込み“血の友誼”と呼ばれた中朝関係は“過去のもの”に!!
北朝鮮の最高指導者である金正恩(キムジョンウン)氏が、正念場を迎えようとしている。
「北朝鮮の“陰の庇護者”を務めてきた中国から、愛想を尽かされてしまったからです。北朝鮮がこれまで、国際社会から制裁を課せられながらも存続できたのは、中国の援助があったからです。歴史的に見ても、北朝鮮は中国を盟主とする1500年に及ぶ冊封体制に組み込まれており、いわば“主従の関係”でした。朝鮮戦争では、毛沢東が北朝鮮に100万人規模の義勇兵を送り込んでいますが、これは“血の友諠(ゆうぎ)”といわれています。そのおかげで金日成(キムイルソン)は、劣勢だった戦局を挽回することができ、両国の絆はさらに強固になったわけです。ただ、それも過去のものとなりそうですね」(外務省関係者)
これまで血の結束を誇った中朝両国。その関係が崩壊した理由はもちろん、金正男(キムジョンナム)氏の暗殺事件である。
「実行犯はともかく、暗殺作戦を指揮したのは、北朝鮮最強の“謀略機関”とされる偵察総局でしょう。化学兵器に分類される猛毒のVXガスをマレーシア国内に持ち込み、これをエージェントに仕立てた若い女性に噴霧させ殺害するという残忍な手口でした。在マレーシア北朝鮮大使館の関与も囁かれており、金正恩氏のトップダウンで実行された作戦である可能性が極めて高い」(軍事ライターの黒鉦英夫氏)
この蛮行に中国首脳はブチキレたという。北朝鮮事情に詳しい早稲田大学名誉教授の重村智計(としみつ)氏が言う。「金正男氏は、中国にとって金正恩体制崩壊後の“保険”という意味でも極めて重要な人物だったため、中国は強い憤りを感じているはずです。今後は面子にかけて、正男氏の家族を匿っていくはずですよ」
金正恩氏は、13年12月に北朝鮮で“ナンバー2”と目されていた張成沢(チャンソンテク)氏を処刑している。重村氏は、この処刑が「中国が北朝鮮への不信感を一気に強めた契機だった」と指摘する。張氏は正男、正恩両氏の父である金正日総書記の妹と結婚しているため、2人にとっては叔父にあたる。
中国が「金正恩を見捨てた」理由
2017.03.15 06:30
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