浅田真央の「引退決意から表明まで」引き伸ばした協会の思惑

| まいじつ
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引退を表明したフィギュアスケートの浅田真央は、昨年末の全日本選手権で12位だった時点で、すでに考えていたことを明かした。だが、発表は4月10日の夜だった。なぜ、この時期までずれ込んだのであろうか。

「世界選手権はフィンランドのヘルシンキで行われましたが、リンクを囲う広告は日本企業ばかり。いまに始まった話ではないですが、まるで日本の会場みたいでした」(スポーツ紙記者)

フィギュアスケートにたくさんのスポンサー企業を集めたのは“浅田の人気”に尽きる。ソチ冬季五輪後も、浅田は引退を考えていたが、日本スケート連盟(JSF)は浅田の人気で集まった出資企業が撤退するのを恐れた。その結果が、浅田の長期休業であり、その後にリンクへ帰って来て、今回の引退会見に至ったのだ。

今後は、羽生結弦にフィギュアスケート界を牽引する役割が期待される。人気と実力を兼ね備えた羽生ならば大丈夫であろうが、こんな声も聞かれた。

選手達に浅田の代わりを務める気概が欲しかったJSF

「羽生はかつて『23歳の平昌五輪で引退する』と語り、それを訂正したことがあります。大勢のファンもいて、実力と人気を兼ね備えていますが、突然“燃え尽きて”しまわないかは心配です」(同・記者)

世界選手権で女子は、三原舞依の5位が最高で、樋口新葉も表彰台を逃した。来季からシニアカテゴリーでデビューする本田真凛も期待されてはいるが、かつての浅田のように、安定して上位を狙える選手はまだいない。

「羽生をはじめ、後輩選手たちは浅田の引退を早くから聞かされていたようでした。だからこそ、浅田の引退についてコメントを求められた際に、もう少しフィギュア界の今後を意識した発言をしてほしかったというのが、JSFの本音でしょう。選手達まで浅田の存在を惜しんでいても、今後への覇気が感じられません」(同・記者)

JSFが浅田の引退表明を世界選手権後まで引っ張ったのは、羽生たちの発言に出資企業が、どんな反応を示すかを再確認する時間が欲しかったのだろう。

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