「貧乏国家」北朝鮮で先進的商業施設やインフラを建設できる理由

| まいじつ
「貧乏国家」北朝鮮で先進的商業施設やインフラを建設できる理由

北朝鮮では国民と、党や軍の幹部に太った人を見かけることがほとんどない。しかし、金正恩党委員長だけは超の付く肥満体(推定170センチ、130キログラム)だ。なぜ北朝鮮の高官や幹部は痩せているのか。

「トップの特権階級に属する層は、持病のある人が多いのです。北朝鮮の政治に深く関われば関わるほど、それだけ病に悩まされるというのが実情です。北朝鮮の中堅エリートは、その職務でストレスに陥り、痩せていきます。一方で、トップ級になればなるほど、若いころからのストレスが蓄積し、重病に陥る人は多い。しかも失敗すれば処刑される政治体制で、誰が特権階級に入りたいと思うでしょうか。暗殺された金正男氏もそれを熟知しており、平壌の中央政界からは常に距離を置いて、自由気ままに生きていました。そのために、正男氏も肥満体だったのです」(北朝鮮ウオッチャー)

正恩は糖尿病もさることながら、重い痛風も患っているという。日本でも、足を引きずりながら歩く映像が確認できたこともある。それに加えて、ひょっとすると糖尿病の合併症が目にもでているかもしれない。それを裏付けるかのように、近代的な眼科クリニックが平壌に登場している。洒落た外観で、2階部分には眼をモチーフにした窓ガラスが設置され、メガネフレームの売り場もある。正恩は30代に入って眼鏡を着け始めたが、ここで調達したのだろうか。

自分に必要なものを作るのが独裁者の傾向

「独裁者の傾向として、自分が必要とするものをプロジェクト化するという法則が北朝鮮にもあります。正恩は政権就任直後、綾羅人民遊園地を完成し、平壌中央動物園の改修、そして世界的なスキー場建設など、遊戯用インフラの整理に腐心しました。

これらは、表向きは『人民生活の向上』のためと喧伝しましたが、実際には当時新婚だった李雪主夫人の好みを反映させたにすぎないのです。子供ができれば遊園地や動物園が必要ですし、スキー場は夫人と休暇を楽しむためのものだったのです」(脱北者)

2014年にはフィットネスセンターが完成しているが、この施設を最も必要としていたのは正恩だろうということは誰にも分かる。食糧不足で満足な食事もできない国民に、痩せるための施設など必要ないからだ。

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(C)Viktoria Gaman / Shutterstock.com

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