創部から146年の時を経て、エクセター・チーフスがついにイングランドの頂点に立った。同国最高峰リーグ「プレミアシップ」の決勝が27日、トゥイッケナム・スタジアムでおこなわれ、エクセターは延長にもつれたワスプスとの激闘を23-20で制し、栄冠に輝いた。
ビッグスターを数多く抱えるクラブではない。しかし、OBであるロブ・バクスター ヘッドコーチのもと着実に力をつけ、2010年にプレミアシップ初昇格。2014年にはアングロ=ウェルシュ・カップ制覇で初のメジャータイトルを獲得し、昨季は初めてヨーロピアン・チャンピオンズカップでベスト8入り、プレミアシップ決勝進出を果たしていた。
そして今季のプレミアシップでは、1年前のファイナルで苦汁をなめさせられた欧州王者のサラセンズを準決勝で下し、決勝ではレギュラーシーズン1位通過のワスプス相手に土壇場で追いつき、100分におよんだ激闘を制してプレミアシップ初優勝を遂げた。
7万9657人の観客の前で繰り広げられた熱闘。
先制したのはエクセターだった。前半13分、ラインアウトからのサインプレーが決まり、チームから唯一ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズに選出されているWTBジャック・ノーウェルが抜け、トライを挙げた。
27分にはスクラムからの攻撃で得点し、リードを広げる。
一方、キーマンのひとりであるユーティリティBKカートリー・ビールを怪我で欠いたワスプスは、しばらく劣勢だったが、17分にPGで3点を入れると、前半終了前にようやく相手の堅守に穴をあけ、CTBジミー・ゴパースがトライ。4点差に詰めて折り返した。
後半早々、ワスプスはルーズボールを確保したNO8ネイサン・ヒューズのパワフルラン後、右へ回し、駆け上がったWTBクリスチャン・ウェイドが無人のスペースにキック、バウンドボールはワスプスに味方してCTBエリオット・デイリーの手に入って逆転トライが生まれた。
その後、互いにゴールキックで得点を重ね、17-20とワスプスが3点リードして終盤の戦いに突入する。
後半27分、エクセターは34フェイズを重ねてゴールに迫ったが、ワスプスが耐えた。