6月14日から始まった『ライオン卓球ジャパンオープン荻村杯2017』(東京体育館)は、16日金曜日から最終日18日日曜日までのアリーナ席が完売した。他席のチケットも例年になく好調な売り上げを見せている。人気の理由は、先日の世界選手権で日本勢の活躍があったためだ。
「平野美宇や張本智和といった若い才能が注目されていますが、世界選手権の混合ダブルスで、吉村真晴と石川佳純のペアが48年ぶりとなる優勝を果たしたことは大きいでしょう。女子のエースが世界大会で勝つのは何よりも影響力が大きいです」(体協詰め記者)
東京五輪では、この男女混合ダブルスが公式種目になるかもしれない。そうなれば、吉村と石川が初代優勝ペアになる可能性もある。
しかし、海外メディアは吉村と石川のペアよりも、平野が世界選手権で表彰台に立てなかったことに関心を示しているという。
「卓球で世界一の国といえば中国です。その中国勢に勝ち、中国が研究するほど日本の躍進は注目されています。その飛躍の象徴として、平野が取り上げられているのです。平野は世界選手権のシングルスで、優勝の本命とも目されていました」(特派記者)
海外で敗因分析記事が出るほどの平野の注目度
海外ではその平野が表彰台に届かなかった原因を分析されて報じられるほどだ。そこで問題に取り上げられたのが4月以降のスケジュールだった。海外遠征、アジア選手権、国内選手権、合宿といった休みのない日程は17歳にはハード過ぎるとし、つぶされてしまうのでは? と懸念されていた。
「過密日程は日本代表選手であればみな同じです。世界選手権でシングルス、ダブルス、混合ダブルスの3種目に出場した日本人選手は石川だけ。特に自身の大会初日となった5月30日は、混合ダブルス2試合、女子ダブルス1試合をこなすハードスケジュールでした」(同・記者)
石川のタフネスぶりはもっと評価されてもいいのではないだろうか。
「平野に関するニュースは期待感を込めて報じられています。《中国リーグに参戦決定、高額な契約金が用意される》とか《中国を平野が席巻するかも》などです。金メダルの石川を差し置いて」(同・記者)
将来が期待される17歳の平野と、すでに選手として完成しつつある石川。その差が出ているのかもしれない。
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