クロアチア、スプリット近郊にある世界遺産の要塞都市・トロギール。
さまざまな歴史的建造物がひしめき合うこの街で最も重要な建造物が、イヴァン・パヴァオ・ドゥルギ広場に面して建つ聖ロヴロ大聖堂です。
その歴史的・芸術的価値から、トロギールのみならず、クロアチア全土においても屈指の教会として知られています。
13世紀に建設が始まった聖ロヴロ大聖堂がようやく完成を見たのは、17世紀になってからのこと。そのため、ロマネスク、ゴシック、ルネッサンスなど、各時代を彩ったさまざまな建築様式が混在しています。
アダムとイヴの像が両端に彫られたロマネスク様式の門は、13世紀のクロアチア中世美術の傑作。
当時の最も優れた彫刻家、マスター・ラドヴァンによって制作されたもので、聖書の場面などが表現された精緻な彫刻の数々は圧巻です。
門のすぐ上に施された彫刻はイエス生誕の場面、さらに上の彫刻はイエスの生涯を表しています。
左右に配置されたライオンは、かつてトロギールを支配していたヴェネツィア共和国のシンボル。
美しい門を堪能した後は、大聖堂の内部へと足を踏み入れます。
建物そのものは質実剛健な印象ですが、細部の装飾は実にエレガント。シンプルな壁と華やかな装飾部分との対比がユニークなつくりになっています。