あなたは“じゃがいも時計”をご存じだろうか。
じゃがいもに亜鉛板と銅板を挿すことで電気が発生するのだが、“じゃがいも時計”はその電気を利用してデジタル時計を動かすというものだ。
ポーランド人エンジニアのマレック・バシンスキーさんは、その原理を応用して、世界初の“自走式じゃがいもカー”を制作した。
『ポントス(Pontus)』と名付けられた、そのユーモラスな姿をご覧頂きたい。
じゃがいもでなぜ電気が発生するかというと、じゃがいもに含まれるリン酸を電解質として使用しているためである。
挿した亜鉛板からは亜鉛が溶け出し、それがリン酸と反応することで、亜鉛イオンと電子に分離する化学反応が起こる。この時、亜鉛イオンはじゃがいもの中に残るが、電子は陰極である亜鉛板から電線を伝わり、陽極である銅板へ移動するため、電子の流れが“電流”となり、電気が発生するのである。
しかし、じゃがいもから発生する電気はごく微弱のため、バシンスキーさんはエネルギーを収穫(ハーベスト)するエネルギーハーベスティング・チップとコンデンサ(蓄電器)を使用した。
つまり、じゃがいもから発生した電気を充電することで、自走することが可能な“じゃがいもカー”ポントスを作り上げたのである。