キモカワの極み!伝説の「宇宙人ガチャ」

| まいじつ
キモカワの極み!伝説の「宇宙人ガチャ」

「元祖クールジャパン」再検証 ~ファイル42【コスモス エーリアン】~

真っ赤な地に白ヌキの文字で“コスモス”。この目立つ企業ロゴと共に、1970年代生まれの世代に鮮烈な印象を残した企業です。

コスモスは1977年にスーパーカー消しゴムブームで活況を呈していたカプセル玩具業界に参入。他社の人気商品をパクリまくるというえげつない商法、強引な営業展開でみるみる頭角を現しましたが、たった10年ほどの活動ののち、あっけなく倒産してしまいました。

数々の話題を残したコスモスですが、特に印象的だったのがボックス機と呼ばれる自動販売機(半手動式)です。現在の清涼飲料水自動販売機ほどもある大きなもので、硬貨を入れ、レバーを引くと箱に入った商品が出てきます。たいていは値段に見合わないチープトイばかりでしたが、当たればカメラや時計が出てくるという非常に博打的要素の大きいものでした。

突然倒産してしまったためか、2000年初頭くらいまでは都内でもこの画像のように打ち捨てられた販売機を見ることができました。

そんなボックス機専用の商品の中でも、特に強烈だったのが今回ご紹介する『エーリアン』です。

どうです、この何とも言えない異様な姿! 造形のグロさもさることながら、ギミックもエグイ。付属しているスライムを人形の中に入れ、お腹を押すと…目や口からスライムがベロ~~ンと飛び出す、というもの。もう、これ以上ない気持ち悪さです

当時の子供たちによほどショックを与えたのでしょう。現在『エーリアン』は、オークションでは数万~10万円の値が付き、発売から30年以上たった今でもオマージュ的な商品が多数販売されているという、カルト的人気を誇っています。

いかがわしいイメージだったカプセル玩具業界も、大手の参入により随分と健全なイメージになりました。しかし、大手ではマネできないコスモス的で奇天烈なアイデア、猥雑さで勝負している弱小企業も少なからず存在しています。ぜひ頑張っていただき、コスモスのDNAを次代に伝えてほしいと思います。

(写真・文/おおこしたかのぶ)

ピックアップ PR 
ランキング
総合
カルチャー