蓮舫代表辞任で囁かれる民進党「解党」危機

| まいじつ
かわこ / PIXTA(ピクスタ)

民進党の蓮舫代表は7月27日午後、国会内で記者会見をし、「代表を退く決断をした。より強い民進党を新たな執行部に率いてもらうのが最善の策だ」と述べ、党代表を辞任する意向を表明した。

蓮舫氏は昨年9月に党代表に就任。ただ、代表選挙中から日本と台湾との“二重国籍”問題が持ち上がるなどし、党勢は低迷していた。先の東京都議会選挙で過去最低の5議席と惨敗している。この総括に向けた会合で、執行部の刷新を求める声が相次いだほか、蓮舫氏の責任を問う声も挙がっていた。

「都議選での惨敗が痛かった。自民党が『このハゲー!』の豊田真由子議員の秘書いじめ問題や、加計学園と森友学園の一連の疑惑の問題で自爆して集票力を落としていたのは、民進党にとってかなりのチャンスでした。しかし、ふたを開けてみれば選挙前の7議席に対して公認23人を立てたものの、結果はわずか5議席と前代未聞の“完敗”。現有議席の維持すらできず、民進党の存在感はほぼゼロに等しいところまで来ていたのです」(全国紙政治部記者)

早くも小沢一郎が民進党幹部と接触か

ただし、このタイミングでの辞任に対して「無責任」だという声が出ているのもまた事実。記者からの「安倍政権で次々に問題が浮上するなかで、野党第1党の党首が辞めることは、追及に水を差すと考えなかったか」という質問に、蓮舫氏は「もちろん考えました。水を差してはいけないし、空白を作ってはいけない。その部分では国会対策も含めて、しっかりと100%以上の力を注いで仕事をしている。特別防衛監察の結果を受けた衆参の委員会を開くことも進めています。ここについては次の代表が決まって執行部ができるまで、100%以上の力をもって引き継ぎたいと思います」と返答した。

「これでもう民進党で次の代表になりたがる政治家はいないでしょう。遅くとも来年の12月には衆議院選挙がありますが、完敗は免れません。民進党は後援団体の連合ともギクシャクしているし、それぞれの支援団体ともしっくりいっていない。都議選では、都議が『都民ファーストの会』に大量に流れたのですが、それを止める雰囲気も力もロジックもありませんでした。もはや民進党は解党寸前といえるでしょう。2つか3つに割れる可能性すら出てきました」(同)

一説には、小沢一郎が緊急に民進党幹部と会合を持ったという情報もある。風雲、急を告げる永田町では、代表の屍をよそに、もう次の権力闘争が始まりつつある。

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