ASKA「俺は変じゃない」300人のファンに宣言も業界内が冷ややかなワケ

「Too many people」より

 歌手のASKA(59)が16日に都内のスタジオでファン300人を前に新曲『未来の勲章』のミュージックビデオの撮影を行い、生歌を初披露した。14年9月に覚醒剤取締法違反で逮捕されてから、ファンの前で歌うのはこれが初めて。ASKAは「この言葉しかないです。ごめん!!」と叫んで、一連の騒動を謝罪。続けて「マスコミもいるけど、俺、変じゃないから!」と復活をアピールした。

 ASKAは同日、『ノンストップ』(フジテレビ系)のインタビュー取材も受け、「(覚せい剤を)1時間おきに、それを3週間続けた」とドラッグ体験を語り、お茶の間にの警鐘を鳴らした。だが、ASKAの周辺や、このライブを見たという業界内からは「復帰は早すぎる」「まだまだ変だよ」「テレビに出すのは無理」といった不安の声が上がっている。

「まだ普通の精神状態じゃないのは明らか。ブログでもほんの2ヶ月前(6月22日)に『どんどん指から毛が生えてきまして、食事の時に、お箸をうまく持つだけでも10分かかりますし、暗がりを歩いていると、ETみたいに手が長く見えてしまいます』などと意味不明なことを書いていたばかり。これは薬物中毒者に見られる幻覚で、まだ本人が立ち直っていない証左では」(音楽関係者)

 ASKAの意味不明な発言で思い出されるのは、昨年11月25日、ASKAが再逮捕前の『情報ライブ ミヤネ屋』で語った謎の組織”ギフハブ”が記憶に新しい。ASKAは「ギフハブという組織が自分を盗聴していて、その携帯アプリは200メートル四方まではズームで追える」などと説明した直後に逮捕されている(後に不起訴処分)。

 家庭内でのトラブルもASKAへの不安を大きくしている。7月には30年連れ添った妻・洋子さん(62)と離婚。8月3日号の『週刊新潮』(新潮社)では、目黒にあったスタジオを併設した豪邸も売却したと報じられている。報道によると、ASKAは福岡の実家に戻り、社会復帰への道を探っているというが、奥さんとの離婚で「歯止め」が利かなくなり、また薬物に手を出すのではとの医師の分析を伝えている。前出の音楽関係者はASKAの心境の変化を指摘する。

「悲しいのは妄言だけでなく、これまで何があっても批判しなかった相棒・CHAGE(59)にまで矛先を向けていること。迷惑ばかりをかけているCHAGEに対して、それはないだろうという意見が大勢を占めている。ASKAに向けられる業界関係者の視線は冷たいです」

 ASKAは7月20日のブログで「CHAGE」と題して、以下のように書いている。

◇◇◇

 あんなに、薄っぺらい、バカで、イイかっこしいで、
 その場限りの思いつきの言葉を、ドヤ顔で言う人間は知りません。
 そんな、アホな奴と、70億の人間の中で、
 よくもまあ、知り合ってしまったものだと、心から、嘆いているわけです。

◇◇◇

 薬物から抜け出すのに、何より必要なのは他者の「支え」だという。妻のみならず、約30年にわたって苦楽をともにした仲間も遠ざけてしまうASKAに完全復活の日は来るのだろうか。

文・麻布市兵衛(あざぶ・いちべい)
※1972年大阪府出身。映像作家、劇団座付き作家などを経て取材記者に。著書は『日本の黒幕』、『不祥事を起こした大企業』(宙出版)など多数あり。
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