むくみの原因である余分な水分や老廃物を流すには、リンパマッサージが効果的と言われています。プロの整体師の施術やマッサージ機の使用など方法はさまざまですが、正しいマッサージ方法を知っていれば自分でむくみを解消できます。そこで今回は、自分でできる正しいマッサージ方法について、スポーツトレーナーの渡邊亜紀子先生にお聞きしました。
■なぜ、リンパマッサージが効くの?
むくみの解消にはリンパマッサージが効果的とよく聞きますよね。けれど、リンパマッサージについて、具体的な仕組みや、むくみが解消される理由を知っていますか? まずは、根本的なリンパの仕組みを渡邊先生にお聞きしました。
◇リンパの仕組み
リンパには二つの大きな機能があります。「老廃物を回収してくる下水のような機能」と「細菌やウイルスなどの侵入者を撃退すること」です。下水機能がうまく流れていかないとよどんでくるように、私たちの身体ではむくんだ状態になります。
リンパ液は体中のリンパ管を通って回収されていきます。そのリンパ管が集まり、リンパ節を通過し、だんだん太くなってきてリンパ本幹となり、鎖骨のあたりで静脈と合流します。
また細菌やウイルスの撃退に関わるのはリンパ球です。リンパ球は一度戦った細菌やウイルスの性質を覚えて記憶し、受け継いでいきます。それが免疫です。
☆リンパ液
リンパには大半が水分でできた「間質液」で、「血漿(けっしょう)成分」「リンパ球」などが含まれます。
☆リンパ球
リンパ球は細菌やウイルスなど害をおよぼす侵入者を撃退する機能をもち、免疫に大きく関わっています。
☆リンパ節
リンパ節はリンパ球がたくさん集まってくるので、フィルターの役割を果たしています。
◇むくみとリンパマッサージの関係
リンパには血液と心臓のようなポンプ機能はなく、筋肉や呼吸の動きによって体内を移動します。大人になると子どもの頃のように全身運動をする機会も減り、身体の同じ部分だけを酷使して、ほとんど動かさない部分もでてきます。