コイツやるなっていうのは、雰囲気でわかるんですよ。口では、うまく説明できない部分なんですけどね。小林誠司なんか見ていると、その雰囲気が中々、出てこないんですよね。
調子が悪いときは、人のバットを持って打席立ったり、タイミングの取り方を変えてみたりするもんですよ。試行錯誤してみて、イケそうだなと自分でも思うと、周りから見ていても、そう見える。イチローなんて今でも、バットを寝かせたり、立たせたり試行錯誤していますからね。
バッティングっていうのは、100%ってことはありえないんだから、“ああじゃない、こうじゃない”の繰り返し。同じ感覚でいたら、同じようにやられちゃうでしょう。でも、小林は構えやタイミングが、いつも同じ。そういうところから変えていってもらいたいですね。
最近の選手は、痛いっていったらすぐに休んじゃう。体っていうのは、やっぱり地面に叩きつけてできていくんですよ。ガンガン、ノックとか、血反吐を吐くほど練習をして、プロ野球選手の体は強くなっていく。
我々の時代は、トレーナーも厳しくて、痛いなんて言えなかった。ケガしても、そんなのツバつけとけば治るよって感じでしたから。
自分の限界を超えていかないと、潜在能力はもっとあるのに、抑えられちゃっているから、もったいない。今のトレーナーは、ケガされたら自分の責任になってしまうから、すぐに選手を休ませる。“こいつ、もう大丈夫かな”って選手を呼ぶと、“大丈夫です”というから、じゃあ先発でいこうって話になるのに、トレーナーが“ダメです”って。おかしいでしょう。今の巨人は、教える側もしっかりしてほしいなと思います。
昔のジャイアンツは、どの球団よりも練習していましたからね。僕にドラフト1位指名の話がきたときには、“練習についていけねぇな”って不安が、ものすごい大きかった。
ただ、1位指名するのに、ミスター以外は、みんな反対だったみたいです。体も小さいし、ほかに、大学出の即戦力の選手もいましたからね。でも、ミスターが“俺が責任を取るから”と周りの反対を押し切って1位指名してくれた。
その恩に報いるのが、僕の宿命ですよ。
篠塚和典「今の巨人は、教える側もしっかりしてほしい」
2017.09.11 16:00
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