松本人志、番組スタッフの”児童買春容疑で逮捕”によって問われる倫理観

番組スタッフが逮捕されたTBS(写真はイメージです)

 松本人志(54)がある「踏み絵」を前に、自身の道徳観を問われる事態になっている。『水曜日のダウンタウン』(TBS系)のディレクター・三枝浩史(32)が児童買春・ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕されたと、28日発売の『週刊文春』(文藝春秋)が報じている。

 同容疑者は昨年9月、当時中学3年生の女子2名とホテルで猥褻な行為をし、金銭を支払ったとされる。三枝容疑者はお笑い番組を得意としており、同番組の他、同じTBS系『リンカーン』などダウンタウンと仕事をすることが多かったという。TBSの伊佐野英樹編成局長は27日の定例社長会見で「(同容疑者は)番組からはすでに外しております」と説明した。

「おそらく松本さんはこの件に関して『口を閉ざす』か、ともすれば『擁護する』のではないかと思われます」というのはあるテレビ局関係者。

「松本さんは、これまでなぜか「未成年との交際」に寛容なスタンスを取っています。6月11日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)でも、小出恵介(33)が未成年の女性と飲酒や不適切な関係を持った件について、『未成年の女性の方も取り締まれるような罰則をつくるべき』という異例の持論を述べています。06年に未成年との飲酒淫行事件で長らく謹慎していた極楽とんぼ・山本圭一(49)にも妙に優しく、ひたすら謝る山本に『謝る暇があったら一緒に面白いことしようぜ』と声をかけたり、『ドキュメンタル』(Netflix)でいち早く起用するなど、男気を見せてバックアップしている。このスタンスの裏には、メディアが報じない”過去”に関係がある」

 それは、「松本ファミリー」のある男の過ちにまつわることだという。じつは94年に板尾創路(54)が中学3年生の女子に猥褻行為をしたとして、青少年健全育成条例違反で逮捕されている。板尾はこの時、『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ系)にレギュラー出演中だった。当時の芸能界モラルからすると芸能界追放までいかないまでも長期休業はやむを得ない状況だった。

「しかしその後、板尾は吉本興業も専属契約解除とはならず、わずか7ヶ月の年内謹慎で全国地上波放送に復帰しています。山本圭一が吉本を解雇され、10年以上謹慎していたことを考えると、それがどれほど寛大すぎる処分だったことが窺い知れる。この板尾の早期復帰に大きく関わったのが、兄貴分というポジションにあった松本さんだったと言われています」

 松本は少女が板尾に「18歳以上」と偽っていたこと、また板尾が少女が合意の上で行為に及んだことを理由に、吉本に早期復帰の働きかけをしているという。前出の関係者によれば、この時のことが伏線にあり、松本は「未成年淫行」にやたら寛容なスタンスを取らざるを得ないのだろうという見方を示す。

「もちろん、松本さんは未成年との行為、つまり淫行自体を正当化してるわけではない。小出の件でも『無理やりしていたら別問題ですけど』と必ず前置きしている。要は『年齢を詐称して近づいた女性』こそが諸悪の根源と考えているようです」

 今回の週刊文春によれば、同ディレクターも今回の件に対し「裏風俗に引っかかった」と被害者だと言わんばかりの説明をTBSにしているという。それゆえ、同番組風にいえば「松本は未成年淫行を必ず擁護する説」は証明されるのか。その答えは日曜日朝の『ワイドナショー』で明らかになるだろう。

文・麻布市兵衛(あざぶ・いちべい)
※1972年大阪府出身。映像作家、劇団座付き作家などを経て取材記者に。著書は『日本の黒幕』、『不祥事を起こした大企業』(宙出版)など多数あり。
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