「どうだ。本は読んだか?結構、イケるか?」
このたび、書き下ろし純愛小説「アナログ」を出版した殿は、発売日から2日後、わたくしに会うと、実にうれしそうに、冒頭の言葉を放り込んできたのです。もちろん、発売日の朝一で購入し、その日のうちに完読したわたくしが、大変生意気な物言いながら、“予想をはるかに超えるその出来”について、あらかじめ用意していた感想を興奮気味に述べると、
「そうか。結構、イケるか? まーそんなに悪くないだろ?」
と、やはりうれしそうに、返してきたのです。
弟子であり、“たけし原理主義者”のわたくしが申すのも、やや説得力に欠けますが、「アナログ」、相当いいです! はい。
で、「アナログ」は中身も最高ですが、その“周り”も、最高なんです。まず、殿がたびたび口にしている売り文句がたまりません。
「今回は、俺が本当にちゃんと書いた!」
さらに、出版に際し宣伝用に作られた、殿が照れた表情で下を向き、右手でこめかみあたりをポリポリとかいている、“少し恥ずかしいけど、オイラが思う恋愛って、こういうことだよ”的な意味にとれる、実にいい雰囲気のポスターに対し、
「見てみろ、このポスター。この顔は焼き肉屋で散々食べたあと、お勘定が足りなくて、『どうやって逃げようかな‥‥』って悩んでる時の顔だよ」
と、せっかくの素敵な販促物に、みずからオチをつけ、笑わせてもいました。
とにかく、ここ最近の殿は、もう小説の話ばかりで、照れながらも、「なんとか売れねーかな?」「次の題材は何にするかな?」等々、すっかり“小説家”としての発言をよくするのでした。
そんな殿ですから、「アナログ」を購入された読者には、喜んでサインをしています。先日も、番組のスタッフが「アナログ」を手に持ち、なかなか「サインいいですか?」と切り出せず、モジモジしていると、
「おう、あんちゃん。なんだ? サインか。こっち来いよ」
と、みずから積極的にサインを書いていました。