10月の旧名を“神無月”と言いますが、その名の由来は諸説あり、最も有力なのが『出雲に鎮座する大国主命(オオクニヌシノミコト)のもとに全国の神様が集まるため、出雲以外の土地に神様がいなくなる』とする説です。
他にも“カンナヅキ”の“ナ”が“~の”を意味する連体助詞であることから『カンナヅキ=神の月』とする説もありますが、実は正確な語源は今も不詳なのです。しかし、出雲では神無月を“神有月”つまり神様がいる月としており、今日では神が居ない月とする説が支持されています。
その出雲を語るに欠かせないのが、大国主命です。神無月に因んで大国主命にまつわる神話伝承を数回に分けて紹介していきます。
大国主命は出雲を作ったスサノオの子孫大国主命は偉大な神様として有名ですが、その系譜は様々に伝えられています。日本書紀の本文によると大国主命はヤマタノオロチ退治の英雄スサノオの子供であり、日本書紀の一書では6世ないしは7世の孫です。また、最も有名な古事記ではさまざまな別名が多く用いられ、スサノオ5世の孫であるアメノフユキヌという神様の息子にして、スサノオの娘婿としても知られています。
このように大国主命の系譜は書物によって様々ですが、共通しているのは天照大神といさかいを起こして天を追われ出雲に降臨して建国者となった素盞嗚命の縁者であるということです。