ソニーがイヌ型のロボットペット『アイボ』を12年ぶりに復活させ、予約を開始したところ、初回分は30分ほどで完売したそうだ。
街に出ればソフトバンクのロボット『Pepper』をあちこちで見掛けるし、2011年に発表されて話題となったホンダの『新型ASIMO』以降、ロボットはわれわれの生活にだいぶ馴染んできたように思う。
しかし、どのロボットも人間に親しみを感じてもらおうという意識が強く、デザインが洗練され過ぎているように感じる。特に昭和の“鉄人世代”はしっくりこないに違いない。四角と丸と三角で構成されたブリキのおもちゃに代表されるティントイライクなデザインとは程遠いからだ。
ロボットへの憧れと言えば、やはり重厚で豪腕な強い戦闘用ロボ。これが王道ではないか。『マジンガーZ』や『ガンダム』などの人気ロボットヒーローが登場する以前の、少年漫画雑誌の表紙や巻頭図解記事を飾っていたオリジナル戦闘ロボットたちの雄姿を見ていただきたい。
【戦闘ロボット】
右手はバズーカ砲、左手は火炎放射器、両肩には機関銃を搭載した凶悪ロボ。恐ろしいが、目が信号機みたいで憎めない。
【ロボット戦車】
レーダーで敵を発見すると、電子計算機が狙いを定めてミサイル発射! 地雷探知機になっている腕を使って堀も渡ってしまう。
【殺戮ロボット】
どんな悪路でも突進して行ってミサイルをたたき込み、敵を殲滅する。こんなものが向かってきたら誰もが恐れるのではないか。
【ロボット兵士】
未来戦争の前線で活躍するのはこんなロボットだろう。こいつらが一個連隊で襲ってきたらひとたまりもない。
高度経済成長の勢いに乗った疾走感と迫力。次の大戦ではロボット軍団を率いる日本が必ず勝利する! そんな気概まで感じてしまうのが、昭和の“空想”ロボットたちなのだ。