「トリプルアクション。ひとりひとりが3回仕事すること。プレッシングセブン。7人がプレッシャーをかけ続けて相手のスペースを奪う。フィジカルファイト。フィジカルのとことで絶対に逃げない」(稲田仁ヘッドコーチ)
そんなテーマをチームの基本方針に、再びコアチームとして世界へのチャレンジをスタートさせたサクラセブンズ。
“ザ・セブンズ”と名付けられた砂漠の中の7人制の聖地でおこなわれるドバイは、2年前に史上初めてコアチームとしてワールドシリーズに臨んだ記念すべき場所でもあったが、その時のことを知るメンバーは12人中4人のみ。高校生2人も含む若いチームは、いきなり、大会を制することになるオーストラリア、同3位のロシアという強豪との連戦で「ビビっていた」(中村知春主将)という経験不足もあって、いずれも大敗での完封負け(0-27、0-36)。
プール戦最後のイングランド(最終順位は8位)戦では「徐々によくなって、ここまでやってきたことの成果は出てる。特にフィジカルの部分。前だとボール継続できなかったところでハンドオフで立って前に出られたり」(稲田HC)と、成長を感じさせる部分も出始めて後半2トライを奪うなど、14-26で敗れたものの2日目に向けて切り替えられる雰囲気も感じられたが、実際にはチャレンジトロフィー準決勝でアイルランドに、さらに11位決定戦でもフィジーに敗れて最下位となった。
「もろい」
中村主将は、そんな言葉でワールドシリーズでのチャレンジを始めた若いチームの現状を表現した。
「しっかり自分たちの時間を保てれば勝てるチーム。ひとりひとりのフィジカルが強くなっている実感はある」だけに、間違いなく特にアタックの部分で非凡なものを感じさせる若いチームがそのポテンシャルを十分に発揮できなかったことを悔やんだ。
「雰囲気をしっかり作っていきたいなというのは思っている。模索中。リラックスして入るのがいいのか、ハッパをかけるのがいいのか。もう一回、このチームに合った入り方、切り替え方を考えていきたい。ひとりひとりが、このチームのために何ができるか。雰囲気を変えるために何ができるか、行動に起こさないと。