スペイン南部のアンダルシア地方は、エキゾチックな魅力たっぷりの美しい町の宝庫。
アルハンブラ宮殿を擁するグラナダや、古い町並み全体が世界遺産に登録されているコルドバ、「カルメン」の舞台となったセビーリャに、白い村々など、個性あふれる見どころが満載です。
日本で「アンダルシアの白い村」として有名なのはミハスですが、アンダルシア地方にはほかにも独特の風景をもつ白い村が点在しています。
そのなかで、洞窟を利用した住居が並ぶ特異な景観で知られる村が、セテニル(正式名称:セテニル・デ・ラス・ボデガス)。断崖絶壁の町・ロンダから路線バスで30分、カディス県に位置する人口およそ3000人の小さな村です。
村の名前は、次のような歴史に由来します。かつてイスラム教徒により征服されていたこの地を、キリスト教徒が奪回しようと試みましたが、まったく歯が立ちませんでした。そこから「Septem-Nihil(7回無)」という表現がなまって「セテニル」になったのだとか。1484年になってようやくキリスト教徒のフェルナンド王がこの地を征服し、イスラム支配が終わりを迎えました。
セテニルの風景を特別なものにしているのが、グアダルポルシン川に浸食されてできた洞窟を利用した住居の数々。外から見たら一見普通の家でも、岩をそのまま天井や壁として使っているのです。