国連が朝鮮学校の無償化を勧告?日本は金一族の肖像画掲げる教育機関を支援すべきか

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 国連人権理事会が先月16日、日本に対して求めた「朝鮮学校の無償化」勧告が各所で波紋を広げている。11月30日には横浜駅相鉄口で神奈川朝鮮中高級学校の生徒らが「同じ高校生、差別はおかしい」と署名運動を行い、今月1日には文部科学省前で朝大生、朝高生らが「すべての子どもたちに学ぶ権利を保障せよ」とシュプレヒコールを行っている。

 また、前川喜平・文科省前事務次官(62)も8日、九州朝鮮中高級学校の卒業生らが国に損害賠償を求めた訴訟の陳述書を原告側として提出している。

「朝鮮学校の無償化をめぐる裁判は全国5カ所で行われており、広島と東京では原告(朝鮮学校側)敗訴、大阪だけが勝訴となっていました。しかし、今後は原告側は、国連人権理事会の勧告文を武器に判決を有利に導く可能性が出てきました」(新聞社政治部記者)

 国連が決して国際平和のために作られた公正中立の機関でないことは今さら説明無用だろう。第2次大戦末期の軍事同盟関係を国際的に発展させた旧戦勝国の国益誘導組織であり、特に人権理事会は中韓のロビーイストが入り込み、韓国軍のライダイハン問題や中国のチベットでの人権蹂躙は議題にも上がらず素通りで、日本には慰安婦問題や南京大虐殺といった信憑性の疑われる「歴史戦」をふっかけてくるばかりの”外交ゲーム”の場と化している。その理事会の勧告を元に、いま「朝鮮学校無償化」への流れが勢いづいている。

■半島危機でも金一族の肖像画を掲げる朝鮮中高級学校

 そもそも、なぜ朝鮮学校は「無償化」の対象外となったのか。そうした経緯を知らず、朝鮮中高級学校の生徒たちは。「なんで朝鮮学校が含まれないんですか? 朝鮮学校に通う子供達がなんか罪でも犯したんですか?」と抗議の声を上げる。

「たとえば大阪の場合、橋下徹元大阪市長(48)は府知事時代に、1.金一族の肖像画を外す、2.教育内容の改善、3.財務状況の公表、4.朝鮮総連との関係断つ、と4つの要件をあげ、これを満たせば補助金を認めると説明しています」(前出の記者)

 まず教育現場で特定の権力者を崇めることはおかしいし、日本の学習指導要領から逸脱して反日とされる歴史曲解や事実誤認を教えることも、日本国が支援すべき教育ではないことは明らか。さらに「朝鮮総連を通じて資金が北朝鮮に流れている」といわれるのは財務状況を公開しないから。補助を受けたいという機関が会計内容を明かさないなど一般常識では通用しない。

 どう考えても、これは「差別」ではなく、他と同じルールを促しているだけに過ぎない。平等を壊しているのは日本人ではなく、「特別扱い」のまま利益だけ享受したいとゴネてる朝鮮学校側なのだ。実際、12年3月に松井一郎・前府知事(53)は「大阪朝鮮学園」経営の7校のうち1校が肖像画を外したことを確認し、補助金を認めている。

 ちなみに冒頭にあげた「同じ高校生、差別おかしい」と訴える神奈川朝鮮中高級学校は、17年(4月末)の時点で金日成・金正日の肖像画を飾っていることが確認されている。北朝鮮のミサイル発射で半島情勢が緊迫する中、こうした行為に日本人からの血税が流れることが許されるはずがない。特に金正日は多くの同胞を拉致した張本人で、そんな人物の肖像画を飾ることなど考えられない。しかし、同校をはじめ、いまも多くの朝鮮学校が金一族の肖像画をかかげたまま学校の無償化を叫び続け、いまや国連まで動かそうとしている。これでもあなたは国連を信じますか?

文・麻布市兵衛(あざぶ・いちべい)
※1972年大阪府出身。映像作家、劇団座付き作家などを経て取材記者に。著書は『日本の黒幕』、『不祥事を起こした大企業』(宙出版)など多数あり。
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