日野自動車・村田毅、NTTドコモとの入替戦に「テンション、上がってます」

| ラグビーリパブリック

 日本代表を目指している。日本代表に相当する力をつけていれば、その時にどのチームに属していようが日本代表になれると信じている。

 2016年の春までに7キャップ(国際間の真剣勝負への出場数)を獲得した身長185センチ、体重105キロの村田毅は、日本最高峰トップリーグのNECを昨季限りで退団。日野自動車に移籍し、社員からプロに転向している。今季新設された下部のトップチャレンジリーグで、チームのトップリーグ昇格と自身の代表復帰を目指す。

 新天地には専用のクラブハウスやロッカールームがないため、東京・日野市内のグラウンド脇にある体育館の隅で着替えなどをおこなう。夕方から夜までの全体トレーニング後は、同じ場所でディナーを摂る。周りは、夕方まで社業に励むサラリーマンプレーヤーばかりだ。学生ラグビー界の星がトレーニングに集中するトップリーグのチームとは、環境面で大きく異なる。

 もっとも村田は前向きだ。自分の意志でここへやって来たからだろう。

「日野自動車は年々、強化しているチーム。(トップリーグに)上がった時に入るのと、自分が入ってから上がるのと、どちらがいいか。そう考えたら、入ってから上がった方が絶対にいい。モチベーションは、明確でした。それまでの自分がいかに恵まれていたところでやっていたかもわかりました。また、ここでは(年齢やキャリアなどで)上の方になるので、自分が成長すると同時に人に教えることも大事になっています。そのなかで、伝え方の面とかで成長している」

 日野自動車は下部グループ編成前のトップイーストで、2016年度までの過去5年の順位を9、7、4、4、2位と引き上げてきた。

 昨季は元サントリーで代表経験のある佐々木隆道と契約し、今季は村田の他に元神戸製鋼の田邊秀樹、パナソニックの主力だった林泰基らを招く。一線級を知るアスリートが、勤勉な社員選手の知見を広げる。

「この1年でタフになった。寝てからすぐに起き上がる意識、激しさ、システムの遂行力もよくなっている。判断力はまだまだ上げなくてはならないですが、軸のチームカルチャーができつつある」

 こう語るのは、新任の箕内拓郎FWコーチ。今年度NTTドコモから「いろいろなところで勉強をしたい」と移ってきた42歳だ。

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