プロゴルファーの石川遼が、2月1日から始まった欧州ツアーとアジアツアーの共催大会『メイバンク選手権』(マレーシア)に初出場した。
「前節のSMBCシンガポールオープンでも、石川に注目が集まっていました」(専門誌記者)
国内ツアー専念を宣言し、その初戦となったSMBCシンガポールオープンで石川は、一時的とはいえ首位に立った。「久々の優勝か?」とファンもざわついたが、最終結果は16位タイに沈んでいる。たが、そのゴルフ内容は前出の専門誌記者によると「まさにプロだった」という。
「一気に調子を落としたのではなく、ジリジリと後退したんです。それも、パットを数センチ外すとか。石川の一打にギャラリーが魅せられていました」(同)
プロの世界は結果がすべて。しかし、観客を惹きつけ、魅了するのもプロの仕事である。結果論だが、同ツアーでの4日間、大会最多となる21バーディも記録している。
「石川が勝ち続けていた10代後半はドライバーでガンガン攻めていました。故障後、そのスタイルを卒業してテクニシャンに転向しようとし、現在の低迷を招いています。アイアンや3番ウッドで打っても曲げてしまう悪癖は相変わらずでしたが、21バーディを記録したということは、修正する力を身に付けたのでしょう」(テレビ局担当)
課題はスタミナ
一時的に首位に立っても、その後に成績を落とした要因には“スタミナ不足”が指摘されている。ここ数年は優勝戦線に残ったことがないため、精神的な疲れもあったのではないかと推察されていた。
「復活はまだ先になりそうですが、ツアー序盤で首位に躍り出る力があることは証明しました」(ツアー関係者)
最終日の18番で10メートル強のパットを沈め、ギャラリーが拍手喝采シーンもあった。優勝圏から完全脱落しても“魅せた”というわけだ。プロらしさと復活のきっかけを掴みつつある石川。今季は飛躍できるだろうか。