平昌五輪メダル数「対人口比」で比べると…

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平昌冬季五輪における日本勢の獲得メダル数は13個と、前回のソチ冬季五輪の8個を上回ったばかりか、これまで最も多かった長野五輪の10個を3割も上回り、史上最多となった。

今回のメダル獲得数について、マスコミは《メダル量産》と表現して絶賛しているが、本当に獲得メダル数は増えたのか。増えたのは事実だからそれに水を差すわけではないが、国家人口比という角度から見ると日本は惨敗していたのだ。

例えば東大合格者を“合格者数”でみると東京都にある私立開成高校が第1位だが、“合格率”という別の角度からは筑波大附属駒場高校が1位だ。筑駒は1学年の生徒数が160名程度であるにもかかわらず、東大合格者が半数以上の100人を超えることも多い。

同じ観点から世界に通用するレベルの競技能力を持つような素質のある人間が現れる確率は、国によって人口あたりではそれほど大きく変わらないと考えられるので、人口規模の大きな国は、それだけ多くのメダル数を獲得してもおかしくないはずだ。

メダルの獲得数と人口を比べると…

今回の平昌五輪でメダル獲得数ベスト3は1位のノルウェーが39個、2位はドイツで31個、3位がカナダで29個という順になっている。人口を比べると、ドイツは8267万人でカナダは3629万人だが、ノルウェー535万人とドイツやカナダより圧倒的に少ない。

アメリカはメダル数23個(4位)と日本の1.8倍だが、人口は3.3億人で日本の3倍ほどで、主要先進国のなかではイギリス(5個:19位=人口6318万人)とともに日本を下回る数少ない国のひとつだ。

アジアは暖かい国が多いため、冬季五輪への参加国が少ない。アジア地域でメダルを獲得しているのは寒冷地を抱える日本や韓国(17個:7位)、中国(9個:16位)にほぼ限られている。この3カ国の順位については、メダル数でも人口比メダル数でも韓日中の順だ。中国は次期冬季五輪の開催国ながら、予想外に少なかったといえる。

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