2月25日に行われた東京マラソンで、設楽悠太(ホンダ)が2時間6分11秒で16年ぶりに日本記録を更新。日本実業団連合から1億円をゲットしたと話題を呼んだが、マラソン人口が増え安定期に入ったとされる中、スポーツメーカー間のマラソンシューズ市場を巡る競争が激化している。
設楽が東京マラソンで使用したシューズは、米ナイキの『ズームヴェイパーフライ4%』。この厚底靴が勝利につながった一つの要因と言われた。
「『ズームヴェイパーフライ4%』は、ナイキが“2時間切り”を目標に昨年に開発したシューズ。これまでのマラソン上級者のシューズは薄底というのが半ば常識でしたが、かかと部分が薄底より約1センチ厚い33ミリ。いわば、設楽が結果を残したことは、メーカーにとってこれまでの常識を覆した出来事だったのです」(業界関係者)
このシューズのソールにはカーボンファイバーのプレートが埋め込まれており、推進力を高める効果もある。そのため一部では「ドーピングシューズ」「ジャンピングシューズ」と揶揄する声もあったが、国際陸上競技連盟の規定には違反しない。
さらにこのシューズは、大迫傑選手(ナイキ・オレゴンプロジェクト)が昨年暮れの福岡国際マラソンで2時間7分19秒(日本歴代5位)で3位となった際にも、注目を集めている。
これで陸上長距離におけるシューズ戦争はナイキの独走かと思われたのだが、それほど甘くはない。例えば、同じ米ボストンを拠点とするメーカー、ニューバランス(NB)は、今年からシューズ職人の三村仁司氏とパートナーシップ契約を結び、反撃に出ている。
「三村氏は国内の大手スポーツメーカー・アシックスのカリスマシューフィッターで、高橋尚子や野口みずきらも絶大な信頼を置いていた人物。三村氏は定年退職して独立後、ドイツのアディダスと専属契約を結び、そのアディダスは箱根駅伝4連覇の青山学院大をサポートした。
ランニング市場活況 国内スポーツメーカーが知恵を絞る海外勢対抗策
2018.03.29 08:00
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