ビートたけしの名言集「『真夜中の宴会』と殿ならではの気遣い」

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ビートたけしの名言集「『真夜中の宴会』と殿ならではの気遣い」

「おい、お前らこの後、時間あるか? もしあれだったらよ、いいツマミ入ったから、俺んちで飲むか?」

 つい少し前の土曜の夜、生放送を23時半に終えた殿は、定例である翌週の打ち合わせを1時間程し終えると、深夜0時半、そこに参加していたわたくし、そしてスタッフ3名を、イレギュラー的に、真夜中の宴会へと誘ってきたのです。

 ちなみに、この日の打ち合わせに参加していた人数は8名。で、唐突に訪れた、殿からの飲みの誘いに、テンションが上がってしまったわたくしが、かなりはしゃいだリアクションを取ったことは言うまでもございませんが、この後の殿の発言が、なんとも殿らしく、はしゃいだ自分が少しばかり恥ずかしくなるものでした。殿は、すかさずこんな言葉を続けたのです。

「今日はもう遅いから、みんなを誘うのはちょっと無理だけど、今度ちゃんと誘うから。あれ? みんなはいつ空いてんの? 来週の金曜とかがいい?」

 要するに、“さすがにこの時間から8名での宴会の用意は無理だから、ごめんね”と、宴会に参加できない方々に対し、しっかりとフォローを入れたのです。この時、のんきにはしゃいだ自分を恥じたのと同時に、〈そういえば、同じような場面が過去にもあったな〉と、かつての出来事がフラッシュバックしてきました。

 あれは12年程前、殿邸にて、毎晩ドカドカと、殿と軍団の若手とで、タップダンスの稽古をしていた時のこと──。その日、夕方から2時間程タップの稽古をやり終えた殿は、

「今日よ、悪いけどお前らと飯食えねーんだよ。俺はちょっと知り合いとスッポン食いに行く約束しちまったからよ。連れて行ってやりたいんだけど、ちょっと無理なんだよ。悪いけど、お前らで飯食って適当に帰れ。今度ちゃんとスッポンに連れて行ってやるから」

 そう言うと、かなり“太い”夕食代をこちらに渡してきたのです。

 ちなみに、殿からよく聞く言葉で、「○○○、バカ野郎!」「あんちゃん」等々、皆様のイメージどおりの言葉の他に、わりとよく聞く言葉が、「おい、かわいそうなことするなよ」といった、優しい言葉だったりいたします。

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