言わずと知れた江戸時代の大人気絵師 葛飾北斎。北斎の代表作をあげるときりがありませんが、全46図からなる風景画の揃物「富嶽三十六景」は日本のみならず海外でも広く知られています。
北斎は浮世絵作品の他にも、絵の指南書(絵手本)として刊行したスケッチ画集も数多く手がけていました。その代表的なものに、有名な「北斎漫画」があります。ちなみに北斎漫画は鍬形蕙斎(北尾政美)の略画式シリーズを参考にしたと言われています。
指南書として北斎が描いた作品には、そのほかに「略画早指南」というその名もズバリの指南書も描いたりしていますが、今回紹介するのは、同じく北斎が指南書として描いた作品「伝神開手 一筆画譜」です。