競技者団体も問題視!車いすアイドルに「パラスポーツへの偏見」ぶつけた記者

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競技者団体も問題視!車いすアイドルに「パラスポーツへの偏見」ぶつけた記者

 2020年に開催される東京パラリンピックに水を差すような発言だ。今年4月に不運な事故に遭い、車いす生活となったアイドル・猪狩ともかの復帰会見が8月26日、所属グループ「仮面女子」の専用劇場にて行われた。猪狩はアイドル活動を続けるほか、9月9日にはプロ野球の始球式を務めることも発表。今後は作詞やパラスポーツに挑戦することも表明した。

 ところがその復帰会見の場で、ある記者が「パラスポーツには競技によっては、えらくレベルの低い競技がいっぱいありますから」と発言。困惑する猪狩に対して、「競技人口が少ないとかね」と続け、パラスポーツに対する無理解と偏見をさらけ出したのである。

「この発言がメディアで報じられると批判が殺到。日本パラリンピアンズ協会(PAJ)は公式ツイッターにて『どの大会のどの競技を見て「レベルが低い」と感じたのか、発言者に真意を尋ねてみたいですね』との疑問を呈しました。PAJはパラスポーツの日本代表選手・元選手による選手会であり、この団体が公式アカウントで声をあげたことには相当に重い意味があります。今からでも当該記者は謝罪を表明するべきではないでしょうか」(スポーツ系ライター)

 そのような愚かしい発言があった一方で、アイドルファンの間では猪狩を巡ってこんな声があがっているという。アイドル誌のライターが語る。

「アイドル分野はいまや“何でもあり”ですから、中には車いすでパフォーマンスをするアイドルがいても何ら不思議ではありません。これまでも重度の腰痛のためイスに座って公演を務めたり、座ったままで特典会をこなすアイドルもいました。それゆえ猪狩も車いすでパフォーマンスをするという個性の持ち主になったのであり、彼女自身は2014年から続けているアイドル活動に何ら変わるところはないのです。ファンとしてはこれまでと同じようにパフォーマンスを楽しみ、特典会ではその笑顔に癒される。そんな心得をわきまえているに違いありません」

 猪狩にとっては、これからも、みずからが慣れ親しんできたアイドル業界こそが、最も居心地のいい場所であり続けるに違いない。

(金田麻有)

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