メキシコ・アカプルコ市警の腐敗警官700人以上が武装解除。1,771挺の内342挺が所在不明

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メキシコ・アカプルコ市警の腐敗警官700人以上が武装解除。1,771挺の内342挺が所在不明

メキシコ・ゲレーロ州のアカプルコ市は、嘗てセレブ御用達のリゾート地として有名だったが、近年では年間約700人が殺害される世界トップクラスの犯罪都市として知られている。そのアカプルコ市を管轄する市警察が、市の治安権限を失い解体寸前の事態となっている。
2018年9月25日、メキシコ政府は、以前より犯罪組織との癒着が疑われていたアカプルコ市警察に対し、メキシコ海兵隊とメキシコ連邦警察を派遣して強制捜査を実施した。署長など警察幹部ら6人を逮捕し、警察官700人以上の武装解除(銃器・弾薬・無線機・防弾ベストを押収)を行った。丸腰にされた警察官らは、警察官として適正であるかの検査と事情聴取を受けることになり、パトロールなどの警察任務は、海兵隊、陸軍、連邦警察が代行した。

その後、内部調査を進めた結果、市警察が管理する銃器1,771挺のうち342挺が所在不明になっていることが発覚し、ゲレーロ州治安当局(GCG:Grupo de Coordinación Guerrero)がアカプルコ市長に対して72時間以内に弁明するよう命じた。更に、600人以上の不適任者が警察官に採用された事実や任務報告書の捏造といった不正行為が次々と暴かれ、アカプルコ市の治安権限は市警察から州警察に移された。州当局は、犯罪件数が年々増加していながら怠慢な対処をしてきた市警察を強く批判し、引き続き内部調査を進めると表明した。

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