天才テリー伊藤対談「近田春夫」(2)人任せでやるのは刺激的じゃないの

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天才テリー伊藤対談「近田春夫」(2)人任せでやるのは刺激的じゃないの

テリー しかし、秋元さんは忙しい中、よく引き受けてくれたね。

近田 彼はずっと昔から、「近田さんがアルバムを出す時は、絶対書きますよ」と言ってくれていたからダメ元で頼んだら、二つ返事で「いいですよ」って。ありがたかったんだけど、詞が上がってきたのが6カ月後。もう締め切りギリギリでさ(苦笑)。もちろん、忙しいのはわかっているから、いいんだけどね。

テリー あと、のんさんも曲を提供しているよね。けっこう、意外な組み合わせだと思ったんだけど。

近田 のんちゃんも、やっぱり週刊文春の連載で曲を取り上げたの。CDの特典で付いていたライブ映像を観たら、彼女のギターの弾きっぷりが本当にロックなのよ。それがずっと気になっていたので、これもダメ元で頼んだら、速攻で詞も曲も上げてくれた。で、せっかくだからお願いして、ギターも彼女に弾いてもらったんだ。

テリー ダメ元なのに、そこまでいけたら、うれしいよね。

近田 他にもいろんな人に頼んだけど、返事くれない人も多かったしね。荒木一郎さんには「今、ちょっと面倒くさいから」って言われちゃったし(笑)。

テリー アハハ、荒木さんらしいねェ。実現していたらすごかったけど、近田さんに曲を書くのは、頼まれた側にしたらプレッシャーかもしれないしね。

近田 自分も作り手だからわかるけど、どの作家の人も力を入れて書いてくれているのよ。それだけに、聴くと実に心地よい曲なんだけど、これが難しくてね。歌おうとすると、譜割がすごく微妙だったり複雑だったりで、正確に歌わないと成立しない曲ばっかりだったんだよね。

テリー ああ、単純に歌うのが難しいんだ。

近田 うん。でもね、きっと昔と今では歌の用途もずいぶん変わってきているんだ。

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