1月28日、浅草にて「ビートたけし杯漫才日本一」が開催され、大盛況のうち、無事に幕を閉じました。
こちらの大会、「芸歴10年未満の漫才師」に参加資格が与えられ、10組が本戦に進んで、その腕を競い合ったのですが、他のお笑いコンテストと決定的に違ったのは、審査員が点数をつけ、優勝者を選ぶのではなく、殿の発案により「その日いちばん客にウケたヤツが優勝」といった審査基準です。
で、わたくし的には、やたら豪華なゲスト審査員の方々と殿が待ち時間に交わす雑談が最高に興味深く、聞いていて、とにかくワクワクいたしました。
ちなみに審査員といっても、厳密には審査しないため、“見届け人”といった名称が正しいのかと。
で、当日いらした見届け人は、高田文夫先生に漫才師のナイツさん、そして大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」の脚本を務める宮藤官九郎さんです。
かつて殿が修行をした、元フランス座の狭い舞台袖で出番を待つ間、この豪華な面子で、ちょっとした雑談が始まるわけですから、その場にいた誰もが、耳をそばだてるのは当然であり、そのやり取りは、やや下品な言い方になりますが、まさに“金の取れる雑談”のオンパレードでした。
そんな舞台袖で行われたプレミア雑談の中から、印象的だったものを記します。
高田先生 たけちゃんはここで昔、雑用とかやってたんでしょ?
殿 (嬉しそうに)そうそう。ここで幕開けたり、音出したり、踊り子さんの着物畳んだりやってたんだよ。
高田先生 着物なんかもパパッと畳んでたんだ。
殿 やったやった。俺、結構、着物畳むのうまいんだよ。だから、いつでも落語家さんの弟子になれるよ。
そんな二人の会話を、「へ~~」といった顔で、感慨深く耳をそばだて、聞き入る宮藤官九郎さんにナイツのおふたり。