阪神 矢部監督vs虎OB 丁々発止 お家芸ベンチ裏

| 週刊実話
阪神 矢部監督vs虎OB 丁々発止 お家芸ベンチ裏

 阪神のキャンプ地・沖縄県宜野座が張りつめた空気でいっぱいになったのは、掛布雅之シニア・エグゼクティブ・アドバイザー(63/以下=SEA)が同地を訪れた2月9日のことだ。

 矢野燿大監督(50)ら首脳陣と挨拶を交わし、打撃ゲージ後方に陣取る。そこへ新人の近本光司と木浪聖也が駆け寄り、直立不動で自己紹介をする。掛布SEAは笑顔で対応した。

 有力OBの訪問は、キャンプには珍しい光景ではない。しかし、この空気…。今春の阪神キャンプは、ひと波乱起こりそうである。
「矢野監督の脇を固めているコーチスタッフは、二軍からの昇格者も多いので、掛布氏ともツーカーの関係です。その掛布氏が存在感を示したことで、阪神OBは溜飲を下げたのでは」(ベテラン記者)

 掛布SEAの表敬訪問よりも4日早い同5日、トラ史上初のシーンが見られた。山本昌、川上憲伸、山﨑武司の中日OB3氏が揃って現れ、若トラたちを指導したのである。
「表向きは取材です。山本氏は関西のテレビ局に解説者の席も持っているのです。川上、山﨑両氏は山本氏のスケジュールに合わせての宜野座入りでした」(在阪記者)

 中日の有名OBが日程を合わせた理由は、矢野監督にある。タテジマを着て現役生活にピリオドを打ったが、もともとはトレードで中日から移籍してきた“外様”だ。中日出身の清水雅治コーチをヘッドコーチとして招聘したように、今も中日OBとは強い関係で結ばれている。

 山本昌氏は才木浩人、飯田優也、小野泰己にスクリューボールを伝授し、川上氏も浜地真澄にカットボールを教えていた。伸び盛りの彼らが今季活躍すれば、「2人のおかげ」ということになる。
「フロントやコーチたちは、ありがたいと言っていましたが、山本氏らは自分たちが“出すぎたらどうなるか”分かっているはずです」(前出・ベテラン記者)

 掛布SEAの訪問は中日カラーが強まることへの危機意識もあったのか、いつも以上にメディアにリップサービスもしていた。
「前任から数えて2代続けての外様監督ですからね。金本知憲前監督が就任した4年前、関西メディアの力関係が変わったんです。

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