Schmidt Ocean Institute:youtube
カリフォルニア湾の深度2000メートルの海の底に、この世のものとは思えぬ世界が広がっていた――。
塔のような鉱物がそびえ、無数の海洋生物が暮らす別世界の撮影に、シュミット海洋研究所の研究者が成功した。
水中カメラと放射線測定器を搭載した遠隔操作探査機「SuBastian」は、高さ23メートル、幅10メートルもある金属を含む鉱物の柱の周囲を潜行。
そこから噴出される熱水には硫化物が含まれており、まるで鏡のような幻想的な雰囲気を作り出していた。
Microbial Mysteries - Wrap Up Video - FK190211
シュミット海洋研究所 サマンサ・ジョアイ氏は語る。
どこもかしこもさまざまな生物に覆われた素晴らしい塔を発見しました。色鮮やかなまさに”生きた岩”で、多様な生物と鉱物の存在が窺えます。驚異の生物を記録することができ、それらが極限環境の中でどのように生きているのか学べる天然の実験室です。
メキシコ、カリフォルニア湾の熱水噴出孔「カテドラルヒル」。たまった熱水の反射によってウロコムシが逆さまに映る(Schmidt Ocean)
・海洋生態系や温暖化に影響する海底の熱水とガス
この研究では、熱水噴出孔のほか、海水や堆積物の中にメタンが蓄えられる仕組みについても調査が進められた。