北朝鮮の朝鮮中央通信が4月23日、金正恩国務委員長が間もなくロシアを訪問し、プーチン大統領と首脳会談を行うと報じた。正恩氏のロシア訪問とプーチン氏との会談は初めてとなる。
「過去に二度、正恩氏の訪ロ説が取り沙汰されながら実現しませんでした。両国間には首脳同士で合意すべきモンゴル−ロシア−北朝鮮間の鉄道連結(朝鮮半島縦断鉄道とシベリア鉄道の連結)や北朝鮮経由によるロ韓ガスパイプライン(ハバロフスク−ウラジオストク−北朝鮮−韓国)建設など、大型プロジェクトが横たわっています。これらは金正日総書記時代にプーチン大統領と約束しながら実現しませんでした」(北朝鮮ウオッチャー)
正恩氏が訪問すると予想されるロシアのウラジオストクでは、正恩氏の“執事”格である金昌善(キム・チャンソン)国務委員会部長が、ウラジオストク駅とその周辺を点検する姿が日本のマスコミに捉えられている。このウラジオストクには、金ファミリーにとって聖地のような駅がある。
2002年8月、正日総書記が特別列車で訪ロした際に立ち寄ったオケアンスカヤ駅は「将軍様ゆかりの地」として北朝鮮代表団の定番視察先になっている。そこはウラジオストク市中心部からタクシーで40分もかかるだけでなく、駅周辺は人家もまばらにしかない無人駅だ。
「駅にはロシア語とハングルによる案内板がかかっています。確かに辺ぴな場所ですが、この駅はシベリア鉄道の始点にほど近く、世界最長のシベリア鉄道を介して、朝鮮半島の南、釜山から欧州まで鉄道で結び、物流の動脈にする構想は01年の正日氏とプーチン大統領との合意事業でした。ここで正日氏は、北朝鮮に繁栄をもたらす大陸横断鉄道の夢を見たに違いありません」(同・ウオッチャー)
正恩氏が、南北関係進展に前のめりな韓国の文在寅大統領と、未完の夢の実現に動けるか要注目だが、正恩氏には亡命の二文字もチラついている。
「トランプ米国大統領との交渉が失敗すれば、金政権は維持できません。正恩氏は自分とファミリーさえ助かれば、北朝鮮という国および国民のことなどどうでもよいはずで、本音では、自分の安全と資産さえ保証されるのなら今すぐにでもトランプ氏の靴を舐めて、それ以外のすべての条件を受け入れたいと思っているはずです。しかし正恩氏の亡命を受け入れるメリットが米国にありません」(同)
中国もそっぽを向いているし…となれば、残る受け入れ先は旧宗主国のロシアしかないのかもしれない。
金正恩委員長「初めてのロシア訪問」は“亡命”の地ならしか
2019.04.23 21:40
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