シェアリングの市場規模は年々右肩上がりだ。物品を買って「所有」するのではなく、必要なときだけ借りて「利用」するシェアリングサービスが、若者を中心に浸透している。
シェアリングと言えば、都内でよく見かける“赤い自転車”が有名だが、日本初の傘のシェアリングサービスを始めた「アイカサ」は、JR東日本などからも資金調達し、駅への普及を進めるなど、今後の成長に期待が寄せられている。
「料金は1日70円で、1カ月に何回借りても上限は420円とビニール傘を買うよりもリーズナブル。外国人観光客などの需要も見込めます」(経済誌記者)
今年4月に発表された調査によれば、2018年度のシェアリングサービスの市場規模は、過去最高となる1兆8874億円を超えるとされており、2030年度には11兆1275億円にまで膨れ上がるとの予測も立てられている。
すでに爆発的な拡がりを見せている中国では、2018年の取引額が前年比41・6%増の約50兆円に達し、今後3年間は年平均30%以上の成長率を保ち続けると試算している。
ところが、その中国でカーシェアサービスを展開していたドイツのダイムラー社が、今年5月に突如、中国・重慶市から撤退したのである。理由は「同業他社との価格競争」としているが、同社が中国進出の際に、最初に選んだ都市からの撤退のインパクトは大きく、今後の市場動向を占う上でも注目を集めている。
「世界的にシェアリングサービスが普及した背景にあるのは“所有から利用へ”という価値観の変化があると言われていますが、シェアリングサービスが一巡した中国においては、『利用するだけでは、やはり物足りない』という段階に入り、“所有することへの回帰”が始まっています。もともと見栄っ張りな中国人には、このサービスは向いていなかったという側面もあるとは思いますが…」(同)
今は「一番元気で最先端なサービス業」としてもてはやされているが、中国人に負けないくらい見栄っ張りだと言われる日本において、これ以上の成長が期待できるか、じっくりと見極める必要がありそうだ。果たして『令和』シェアリング時代の幕開けとなるか。
「傘の利用1日70円」“令和シェアリング時代”の幕開けか
2019.06.26 12:00
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