「墓地が生活圏にある日本 夜出歩くのが怖くないのか」と報じた中国メディア

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「墓地が生活圏にある日本 夜出歩くのが怖くないのか」と報じた中国メディア

中国メディアに掲載された記事によると、中国人は墓を恐れるという。日本では墓地は寺の境内などにあることが多く、都市部では住宅地など日常生活から比較的近い場所にあるのが一般的と言える。一方、中国では墓地は人里離れたところにあることが多いとのことである。墓を恐れるということは、死や死者を恐れることに他ならない。日本人にとって墓や死者は身近な存在である。この違いはどこから来ているのだろうか。

■墓や死者を恐れる中国人

中国メディアの今日頭条は以前に、「日本では街の真ん中に墓地があるが、日本人は夜に出歩くことが怖くないのか」という主題の記事を掲載した。

記事はまず、近年日本を訪れる中国人が増加しているが、日本の街中に墓地を見かけることがあり、「非常に驚かされる」と紹介。続けて、現在墓地になっている場所の多くは古くから墓地であって、都市の規模の拡大とともに墓地の周りも住宅地になり、人が住むようになったと伝えた。~中略~住宅地の近くに墓地があって「日本人は怖くないのだろうか」と問いかけ、日本人と中国人の死後の世界に対する感覚は「大きく違っている」と強調した。日本人と中国人の死生観は大きく違っていて、中国人にとって死者の霊は恐怖の対象なのだろう。もちろん中国でも先祖の墓参りはするのだが、墓地を生活圏から遠く離れた場所に設置するという点からも死や死者の霊は身近にあってはならないものと捉えていることがわかる(サーチナ 2019年3月9日 5時12分配信)。

■中国人が墓を恐れる理由とは

中国人が墓を恐れる理由には現実主義、現世快楽主義ともいえる気質があるからではないか。精神的志向の強いアジア諸民族の中で中国人の現世至上主義は異質である。中国は比較的温暖な気候で、特に中原といわれる黄河・揚子江流域は資源に恵まれ、高度な文明が育まれた。また、社会的にも実力があれば出自は関係なく出世することができる「科挙」制度なども生まれた。そんな中国人にとって現実世界における幸福の実現こそ至上であり、死は恐るべきものであった。

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