「自分の彼氏に浮気されたらどうしよう」と考えることは多くても、自分が浮気をする側になったらどんなことが起きるのか、具体的にイメージしたことのある人は少ないのではないでしょうか。
この記事ではさまざまな不倫事件に関わってきた弁護士・堀井亜生の視点から、浮気や不倫とはどんなものなのか、浮気や不倫が発覚すると一体どんなことが起きるのかを解説します。
■一般的な浮気の定義は人それぞれちがう
カップル同士の会話で、どこからが浮気かという話題になることがあると思います。
何をしたら相手への裏切りになるかと思う基準は人それぞれです。
異性と密なLINEのやりとりをしたら、デートをしたら、手をつないだら、キスをしたら、肉体関係を持ったら……などの行動面で判断する人は、恋人同士でしかしないような行為をするという点が浮気の基準になるでしょう。
一方、「相手に好意を抱いたら」など、感情の面を基準にする人もいるかもしれません。
しかし、法律上はある程度線引きがされています。
■法的な「不倫」の定義とは?
恋人がいるにも関わらず、ほかの異性に愛情が移ることをカップル間では「浮気」といいますが、法律上は問題ありません。
しかし、婚約関係になっていれば話は別で、浮気が原因で婚約破棄に至った場合、浮気をした側の人は慰謝料の支払い義務を負うことがあります。
また、浮気の当事者のどちらかが既婚者の場合は、一般的に不倫と呼ばれます。
不倫をされた配偶者は、配偶者とその不倫相手に慰謝料を請求することができます。
このとき、裁判で「不貞行為」が行われたと認定される必要があり、この不貞行為の定義は「性交渉やその他類似の行為」とされています。
メールやLINEで「好きだよ」と言っていたとか、手をつないで歩いていたというだけでは不倫と認定されず、慰謝料を取ることはできないということです。