LiLiCoオススメ「肉食シネマ」 そ、総理は本当に記憶が…ない!?「記憶にございません!」

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LiLiCoオススメ「肉食シネマ」 そ、総理は本当に記憶が…ない!?「記憶にございません!」

 お仕事お疲れ様です。映画を見て、こんなにもアッという間に時間が流れたのは久しぶりです。さまざまなタイプの作品がありますが、コメディーで本当に人を笑わせることって難しい。これは、監督も役者もいつも口を揃えて言います。役者さんは流れを把握して演技するので、間を意識したり、表情などで笑わせることは“やりすぎ注意”ですよね。でも、今回の『記憶にございません!』の絶妙なツッコミの間や、驚きの表情は、すべてが素晴らしいのです。

 そもそも政治家がたまに使う「記憶にございません」の言葉が、“本当にそうだったら?”というアイデアからして三谷幸喜監督っぽい。まず、中井貴一さんの内閣総理大臣としての演技に注目してほしいです。記憶をなくす前の傲慢さが丸出しで最も嫌われる総理の態度と、記憶をなくした後のとても優しいおじさんの豹変ぶり、これが見事! 熱血秘書官を演じる小池栄子さんの熱さと冷たさ、奥さんを演じる石田ゆり子さんのちょっとした面白い場面など、すべてがクスッとする笑いからの爆笑コースです。

 いろんな役者さんが登場する中、ディーン・フジオカさん演じる総理の怪しい秘書官が一番難しかったのでは? トボケたりとかではなく、こんな面白い人たちの中で冷静でいることが面白く、いかにも本当にいそうな感じ。その中でも私のヒットは、木村佳乃さん演じるアメリカ初の日系女性大統領。声の低さや仕草など、まるで『ロック・オブ・エイジズ』のキャサリン・ゼタ=ジョーンズ!

 今回、三谷監督は当て書き、つまり役者を浮かべながら台本を書いたそうですが、役者さんのイメージそのものではなく、“こんな中井貴一が見てみたい”との気持ちで書いたとか。確かに「こんな中井貴一が見たかった!」と思ってしまいます。三谷監督、やったね!

 国民に、総理が記憶をなくしたなんてバレたら大変! それを側近、特に総理の家族がどう対応するのかが面白い。総理、奥さん、そして息子さんのディナーのシーンが大好き。家族は総理の、いいえ、家族の大黒柱のお父さんの状況を知らないから、会話のキャッチボールが気持ちいいほど笑えます。

 このストーリーを聞いて気になる、そして大事なオチですが、これがまた、なるほどの納得。

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