去る9月2日、英北部スコットランドのネス湖に「ネッシーはいなかった」という結論が、ついに出てしまった。ニュージーランド・オタゴ大学のニール・ゲメル教授らのチームがネス湖の250カ所から水を採取。水に溶け込んだ生物の皮膚、ウロコ、糞、血などの〝環境DNA〟を分析した結果を発表したのだ。
ゲメル教授は「首長竜に関連する海洋爬虫類などのDNAは見つかりませんでした。サメやナマズ、チョウザメのDNAもありませんでした。ウナギのDNAは豊富にありました。つまり、ネス湖の怪物は巨大なウナギかもしれません」と、ネッシー=巨大ウナギという仮説を導き出した。
世界中のUMAファンはこの報にさぞガッカリしたと思いきや、「ネッシーはUMAなのだから、DNAを持っていないのかもしれない」などと自分たちに言い聞かせているようだ。
驚きの結末が…そんな中、9月16日に〝中国版ネッシー〟として騒がれた映像が出てきた。ネッシーに似た首長竜のようなものが中国の長江を泳ぐ動画だ。
UMAマニアは歓喜した。
「ネス湖にネッシーのDNAがなかったという失望させる報道の後に、この動画が出てきました。マニアたちは、『古代の海竜の生き残りなのか』それとも、『川の汚染から生まれた突然変異の怪物なのか』と大興奮しました」(オカルトライター)
動画は約15秒。濁った長江の表層を20メートルほどのヘビのような長いものがうねうねと泳いでいる。かなり濁っているので、水面下には首長竜のような胴体があるのかもしれないと思わせる。
ところが、この後、フェリー会社の職員がこの〝中国版ネッシー〟を〝捕獲〟したという。
「動画が撮影された場所の下流にあるフェリー桟橋で、労働者がそれを捕まえたのです。造船所から廃棄された長さ20メートルの産業用エアバッグでした。ネス湖のネッシー不在証明に加え、長江のネッシーがエアバッグだったなんて…今年は最悪の年ですよ。ただ、どこかに、まだ見ぬUMAが必ず存在してくれているはずです」(同・ライター)
希望を持ち続けることは大事なことだ。
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