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カリフォルニア大学のある生物学者は、進化に関してこんな疑問を抱いていた。
はたして動物は食べられる危険に対応するために進化するのだろうか?
それとも捕食者などいないところで自分たちが作り出した環境に適応するために進化するのだろうか?
ペット向け熱帯魚としておなじみのグッピーが教えてくれた答えは、どうやら後者であるようだ。
・あっという間に進化するグッピー
デビッド・レズニック教授の説明によれば、グッピーは滝や急流に乗って、大抵の捕食者なら追ってこられないようなところに移動できるという。
そして、安全なところに到着したら、あっという間に進化して、遺伝的に元々の種とは別の存在になってしまう。
「グッピーがあっという間に進化することは知られていました。でも、それがなぜなのかがわかっていませんでした。」
だが、『American Naturalist』(9月9日付)に掲載された論文で、レズニック教授はその理由を解説している。
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・小川の強制引越し実験
この疑問に答えるために、彼らはグッピーの故郷であるトリニダードへ飛び、ある実験を行った。