吉野彰氏、情報番組出演者が続々低レベル質問も“唯一まとも”だった質問者は?

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吉野彰氏、情報番組出演者が続々低レベル質問も“唯一まとも”だった質問者は?

 旭化成名誉フェローで名城大教授の吉野彰氏が2019年のノーベル化学賞を受賞。10月10日には民放各局の情報番組に相次いで出演した。ここで各番組の出演者が寄せた質問に、驚きの声や呆れ声が続出しているという。

「ノーベル賞の受賞者はなかば恒例として情報番組に生出演しますが、ここでの質問があまりに低レベル過ぎるとして毎回のように批判の的になっています。今回も『グッとラック!』(TBS系)の立川志らくが『みんなが先生の笑顔が素敵だと言っている』と語ったほか、『とくダネ!』(フジテレビ系)の小倉智昭は『どこの局に答えているのかおわかりになっていないでしょうね』と、いったい誰が知りたいのかさっぱり理解できない質問を繰り出す始末。『スッキリ』(日本テレビ系)の加藤浩次は吉野氏の奥様の言葉を引き合いに出しながら、『やっとという印象ですか?』と訊いていましたが、これで一番まともなほうですから、呆れるよりほかありません」(テレビ誌ライター)

「とくダネ!」でコメンテーターを務める古市憲寿氏は、「賞金の使い道は?」という下世話な興味丸出しの質問。それでもまだ視聴者の興味に合致しているぶん、社会学者の肩書に恥じない内容だったのかもしれない。

 そんな中、「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)で、一癖も二癖もある発言で知られる同局の玉川徹氏が発した質問には、多くの視聴者が驚いていたというのだ。テレビ誌ライターが続ける。

「玉川氏は開口一番、『先生の後輩』と前置きして京大卒をアピール。なんともイヤな予感がしたのですが、いざ質問を始めると、その内容は日本における基礎研究の環境が悪くなっているとの問題提起をもとに、2015年にノーベル物理学賞に輝いた東大教授の梶田隆章氏が、このままの状況が続くと日本からノーベル賞が出なくなるとの危機感を抱いていたと紹介。そのうえで、吉野氏に対しても同様の危機感をお持ちかと質問したのです。これに対して吉野氏は『事実、私も危惧があります』と答えたうえで、基礎研究はさほどのコストはかからないものの90%は無駄な研究になる世界と説明し、『そういう研究は地道にやらないといけないと思います』と答えていました。今回の情報番組で、吉野氏が研究者としての立場で真正面から答えたのは、この質問だけだったのではないでしょうか」

 玉川氏の質問に対して一部からは〈結局は大学予算を抑制する安倍政権への批判〉とうがった見方も出ていたが、多くの視聴者は〈唯一、まともな質問だった〉と評価。玉川氏は京大農学部で農業土木分野を専攻していたとのことで、京大の先輩に対しては礼を尽くした質問になっていたようだ。

(金田麻有)

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