日本の出生数が急減している。厚生労働省の人口動態統計(速報値)によると、2019年1月〜7月の出生数は、前年同期比5.9%減(!)の51万8590人。2019年の出生数は、90万人を切る可能性が濃厚だ。
誤解している読者が多いだろうが、日本の少子化の主因は、「結婚した夫婦が産む子供の数が減っている」ことではない。
国勢調査(直近は2015年)から見た有配偶出生率は、1990年に66で底を打ち、2015年は75・9と回復傾向にある。有配偶出生率は、有配偶女子人口1000人当たりの出生数で計算される。
また、結婚持続期間2015〜2019年初婚同士の夫婦が産んだ子供の数「完結出生児数」は直近で1.94。前回調査から「微減」というところだ。
それにも関わらず、少子化が終わらない。理由は簡単。未婚率が増加しているためである。
1990年までは5%を切っていた50歳時の未婚割合は、直近が男性23・37%、女性14.06%。現在も上昇傾向が続いている。
ちなみに、未婚者(18歳〜34歳)の結婚意思「いずれ結婚するつもり」は、男性が85・7、女性が89.3。実は、日本の若い世代の結婚願望は、他の先進国と比べても高い。
それにも関わらず、我が国では婚姻率が上がらず、少子化が続いている。日本は少子化というよりは、未婚化という問題を抱えているのだ。
出生数のグラフを見ると、特に第二次安倍政権が発足して以降の下落ペースに慄然とせざるを得ない。出生数の対前年比率の平均をとると、小泉内閣(2001年〜2006年)が▲1.4%、民主党政権(2010年〜2012年)が▲1.03%、そして安倍政権(2013年〜2018年)が▲1.95%。
さらに、2019年は対前年比の落ち込みが凄まじい数字になりそうで、安倍総理大臣は、文句なしで「日本の憲政史上、最も少子化を推進した内閣総理大臣」である。
何しろ、安倍内閣は「日本の憲政史上、最も実質賃金を引き下げた内閣」だ。未婚化と少子化が進んで当然である。今の若者にとって、結婚は“贅沢品”になってしまっている。
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第341回 憲政史上、最も少子化を推進した首相
2019.10.22 06:00
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